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『はぁ〜』
洗濯機のボタンを押しながら、思わず息が漏れる。
ジミンが、入院して2週間が経った。
昼のリハビリに行っている間にベッドのシーツやら、何やらをクリーニングに出して、部屋の掃除を済ませた。
それから、自分のロッカーに行って、3日間の当直で溜まった洗濯ものを洗濯機に突っ込んだところだった。
『なんで家に帰れてないんだろうね。』
ついつい、自分で自分にそう聞いてしまった。
「誰と喋ってるの？」
すると、入り口の方から男の人の声がした。
『ソンベっ！』
声の方を振り返ると、そこには大学時代の先輩の、キム･ミンス先輩がドアにもたれて立っていた。
「回診も終わったし、もうそろそろ時間だから行こうかなって思ってたら、ちょうどAが見えたから。」
先輩は、ジミンの担当医だ。
気付けば、もう15時を過ぎていた。
この病院では、一般病棟の回診は、基本14時からやっている。
「ってか、A当直今週当たってないだろ？なんで洗濯してるんだ？」
先輩、よくぞ聞いてくださいました。
この病院は、普通は3交代でシフトを組んでいるけれど、ジミンを担当しているのは基本私一人。
だから、夜間に関しては、師長とふたりで交代でやっている。
と言っても、師長は一般の方の仕事もあるから、たまに様子を見に来るぐらいで、ナースコールが押されない限り、基本的にはジミンの部屋には来ない。
1日に15時間勤務。時間的にはブラックだけど、仕事はほとんどなくて、食事介助や、ベッドシーツの交換とか、一緒に散歩に行くとか、ただ意味なく部屋にいて、話し相手になってるだけ、なんかもある。
それだけが仕事だから、ツラくはない。
何回か当直をしたりもしているけど、少なくとも、2日に一回は絶対家に帰れる。
でも、今回は気が付けば、当直明けて1日家に帰っただけで、それから5日も家に帰っていなかった。
『それが……』
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作者名：ミルキー | 作成日時：2018年5月2日 8時
