あなたに興味なんて…ない、 (ページ22)

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『失礼します。』

部屋に入ると、TVを見ていたジミンが笑顔で振り返る。

「やっと戻ってきた〜。1人じゃ暇なんだよ〜。」

と、嬉しそうに言うジミン。
見るたび思うが、この子の笑顔は反則だと思う。

雑誌の写真の中で見せている笑顔と同じであれば、何も思わなかったかもしれない。
でも、部屋に入るたびジミンが見せる笑顔は、それとは全くの別物で、天使が微笑んているのでないかと、勘違いしてしまいそうになるぐらいの眩しい笑顔。
1日に何回見ても慣れない。

不覚にも、絶対ドキッとしてしまっている自分がいる。

『お昼休憩ぐらいは、1人で我慢してよ。私に休ませないつもり？』

そう言いながら、落ち着くために、ジミンに背を向け、ゆっくり扉を閉めて、深呼吸をする。

「ここで休憩すればいいじゃん。一緒にお昼食べようよ。」

私がお昼休憩に入るのは、いつもジミンにお昼ご飯を食べてもらってから。

『お昼ぐらい、1人でゆっくり休みたいな。』

お昼休憩とか言うけど、1日のうち、ほとんどは、椅子に座ってジミンの話し相手をしているのが最近の仕事。

前は、部屋を出て、デスクワークを少ししていたりしたけど、最近はただ意味もなく部屋にいる。
いや、強制的にいさせられている。

「ちぇっ、つまんないの〜。」

今も、特にこれといって仕事はないから、ジミンの近くに置いてある椅子に腰を下ろす。

『お昼以外、ほとんどここにいるんだし、それで勘弁してよ。ねっ？』

「うん。それならいいよっ！」

と、また、糸目にして、満面の笑みで笑うジミン。

ホントに、この表情だけは直視できない。
この表情を見せられると、何故か体の力が抜ける。

いつになったら慣れることができるのだろう。
早く慣れないと、肝心なときに仕事にならなくなったりでもしたら困る。