チョコレートコスモス (ページ4)

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よんページ4

「ん？」

『夏輝、俺と付き合ってた頃と今、どっちが幸せなん？』

そんな質問ずるいよ

そんなの………

そんなの、

「誠也と付き合ってた方が幸せだったよ」

前のが幸せに決まってるじゃん

でもさ、

もう私も結婚してるの

私の好きな人なんかじゃなくて

親が勝手に決めた人と

好きでもない人と、愛を頑張って築いてるの

『ならええやん。俺も全然幸せやないし』

それに。

あなたは、トップアイドルでしょ

ダメに決まってるじゃない

お願いだから、私を忘れてよ

『夏輝………！ダメや、おらんくならんといて』

涙を隠すように

震えた声で私の手を握って

全身の痛みの方が辛いはずなのに

あなたともう、これ以上同じ時を刻めない方が辛くて

私が誠也のために買ってきた花束はなんだと思う？

『こんなの貰っても嬉しくないから！なぁ！』

『せめて最後くらい……やめて………ずっと、ずっとそばにいてや』

「誠也………ずっと、ずっと……ずっと好きだったよ」

「あなたは、私の太陽だから」

「ずっと、笑っていて」

チョコレートコスモス………恋の終わり、恋の思い出、移り変わらぬ気持ち

『ワスレナグサ……』

「名前、知ってたんだね」

『そらそうやん……夏輝の好きな花やんか』

「忘れないでね……私を」

「好きだよ、大好き。愛してるよ………誠也」

ワスレナグサ……私を忘れないで、真実の愛