8話 ページ11
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細「あの、Aさん。」
ロッカーに向かう途中、話しかけられた。
『ん?あっ、えーと、、』
細「細川成也っス。」
そうそう、細川成也だ。バッティング練習の時に見かけたけど、凄く集中していたから話さなかった。
『それでどうしたの?』
僕が質問した時に成也は「あっ。」と声を漏らし、
細「もしかしてこれから休憩でしたか?」
と言ったので、『まあ、少しだけね。』と答えた。
すると成也は「邪魔しちゃいましたね。すんません。」と言った。
『とりあえず話だけ聞かせてくれる?』
僕が笑顔で言うと、成也は顔を少し赤らめながら「すんません、、」と呟いた。
ロッカーにはタオルを取りに来ただけだし、休憩なんて後ですればいいだろうと思った。
細「実はさっきのAさんのバッティング見てて。ホームラン打ったのにすごい感動して、、」
そう言う成也の目はキラキラ輝いていて凄く小さな野球少年のように見えた。
細「それで、バッティングのアドバイスとか貰いたいので一緒に練習してくれませんか?」
成也は「迷惑だったら大丈夫です。」と俯いた。
野球に対して真剣で前向きに取り組む成也を手助けしてあげたくなった。
『僕でよかったら。』
と答えると、「ありがとうございます!」と手を握られた。
その手は大きくてゴツゴツしてて、年下とは思えなかった。きっと努力してるんだろうな。
『じゃあ一旦ロッカーにタオル取りに行くから、先に行ってて貰えるかな?』
僕がそう言うと、成也は「わかりました。」と返事をして背を向けた。
彼は将来大活躍する選手になりそう、なんて考えながらだんだん小さくなる背中を見ていた。
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ロッカーのドアを開けると、そこには誰もいなかった。
良かったなんてちょっと安心しつつ、タオルを荷物から取り出す。
その時、ふと頭の中に神里さんとの光景がフラッシュバックした。
あの時と同じように顔に熱が集まる。
なんてこと思い出してるんだ。忘れたいのに、、
出ようと思いドアを開けると、ちょうど目の前には人が。
『あっ、ごめんなさい!』
咄嗟に謝り見上げると、その人はベイスターズのエース、今永さんさんだった。
今「ああ、悪い。」
なんとなく無愛想な返事をされたので、クールな人なのかなと思い横を通り過ぎる。
今「お前みたいなやつが野球できるの?」
『えっ?』
振り返ると今永さんは少し睨んだ様子で僕を見ていた。
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りあ。(プロフ) - にゃあさん» 返信遅くなってすみません!!にゃあさんありがとうございます!!! (2019年11月6日 13時) (レス) id: 29b03a1336 (このIDを非表示/違反報告)
にゃあ - 応援します! (2019年10月22日 20時) (レス) id: 6c1a3f5f49 (このIDを非表示/違反報告)
りあ。(プロフ) - れいさん» 私もです!!笑 来シーズンも康晃ジャンプを楽しみにしてます!!! (2019年10月22日 15時) (レス) id: 29b03a1336 (このIDを非表示/違反報告)
れい - いつも康晃ジャンプできるか楽しみにしながら試合見てます(笑) (2019年10月22日 13時) (レス) id: 6c1a3f5f49 (このIDを非表示/違反報告)
りあ。(プロフ) - 近藤選手も翔さんもすごくいい選手ですよね!康晃ジャンプは勝ってても負けててもノリノリになれるので好きです!是非一緒にジャンプしちゃってください!笑 (2019年10月22日 10時) (レス) id: 29b03a1336 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:りあ。 | 作成日時:2019年8月22日 12時