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「いらっしゃいませー…って、」
「どーもー、みんな大好き銀さんでーす」
「……銀時さん、」
「来ちゃった」
「来ちゃった、じゃなくて…」
へへ、と笑ってみせると、彼女は呆れたように、でもどこか嬉しそうに笑った。
「銀さん!!!!!」
「サボってんじゃねーよマダオ!」
「もー、仕事中ですよ!早く!」
「えぇ…?もーいーだろ。俺はAちゃんといちゃこらすんの!ガキは帰った帰った」
「そういうことは仕事終わってから言ってください!!」
仕事の合間に抜け出してきた俺を見つけて、二人は完全にご立腹。
だって会いたいし。仕方なくね?
ちら、と目を横に向けると、今度こそ本気で呆れたって顔してるAちゃん。
「…銀時さん、」
「え?」
服の襟をぐいっと引っ張られて、視線が低くなる。
刹那、彼女の顔が近づいて、触れるだけのキスが落とされた。
「……え!?」
「……お仕事いってらっしゃい、銀時さん、」
恥ずかしそうに頬を染めて、目を細める。
ヒューヒューと神楽の囃子たてる声と、新八の赤くなった頬。
俺も顔の温度が一気に上昇して、心臓は今にも壊れそうで。
「い、……いってきまふ」
「…はい、お気をつけて…!」
自分でやっておいて、照れたようにぎこちなく手を振るAちゃんが、堪らなく愛おしい。
あーもう、本当に。
ヘドロの森で働く俺の彼女は
今日も天使すぎる。
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ヘドロの森のバイトちゃんは今日も天使。
Fin.
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日向(プロフ) - 由菜君さん» わああ嬉しいです…!!!キュンキュンして頂けて良かったです!ありがとうございました…! (2021年2月12日 13時) (レス) id: 518bab79dd (このIDを非表示/違反報告)
日向(プロフ) - 381さん» そう言っていただけてとっても嬉しいです!!こちらこそ素敵なコメントありがとうございました…! (2021年2月12日 13時) (レス) id: 518bab79dd (このIDを非表示/違反報告)
由菜君 - めちゃくちゃキュンキュンしました、、!すっごく良かったです! (2021年2月9日 21時) (レス) id: dc79ac4bfc (このIDを非表示/違反報告)
381 - 神楽ちゃんがおもしろくて、、、一気に読ませていただきました!とっても素敵な作品をありがとうございますッ! (2021年1月25日 21時) (レス) id: 664ca7d814 (このIDを非表示/違反報告)
日向(プロフ) - Kさん» まさにそういったものが描けたらと思って作った作品なので、そう言って頂けて本当に本当に嬉しいです…!ドキドキさせられて良かったです!こちらこそこの作品に出逢って頂いてありがとうございました…! (2021年1月23日 22時) (レス) id: 518bab79dd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:日向 | 作成日時:2020年11月1日 19時