ヘドロの森のバイトちゃんは今日も天使【坂田銀時】

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「すみませーん！」









今日もせかせかと花の手入れをしていると、聞き覚えのある声。

はーい、と返事をして出ていくと、そこにいたのは新八くんと神楽ちゃんだった。









「あれ、新八くん、神楽ちゃん。いらっしゃいませ」

「あ、Aさん。すみません、ちょっと回覧板を渡しに来たんです、」

「…回覧板、」









いつも決まって回覧板を渡しに来るのは、銀時さんだったのに。

いや別に、違うよ？新八くんで残念とか、そういうのじゃないよ？うん。断じて。









「……Aさん？」

「えっ、違うよ！？」

「…何がですか？」

「へっ、あ、いや、珍しいなって」

「あぁ、いつも銀さんですもんね」









苦笑いを浮かべた新八くんは、私に回覧板を手渡す。









「…銀時さん、どうかしたんですか？」

「それが…風邪で寝込んでるんです」

「！…それは大変ですね」

「そうなんですよ。神楽ちゃん一人で看病させるのも心配で、でもこんなときに限って仕事は入るし…」

「ネギ鼻に突っ込んできたから大丈夫アル。そもそもバカは風邪引かないはずネ」

「ちょっ、神楽ちゃんそんなことしてきたの！？」

「なんだよぱっつぁん。風邪にはネギって知らないアルか？」

「ネギは鼻に突っ込むんじゃなくて、首に巻くんだよ…」

「あれー？そうだっけ？」









なんだか、すごく心配になってきた。

風邪に負けるようなヤワな体じゃないとは分かっていても、物理的に殺されてしまいそうだ。

……それも全く悪意なく。









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