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「メシ食お」
「え」
お昼休憩の時間になって生徒たちがグラウンドから教室に移動する中、ジャージ姿の弔くんはいつもと変わらない様子で私の元へやってきた。
「さっき男子たちに誘われてなかった？」
「あー、うん」
教室に移動する際、弔くんがさっそく仲良くなった同じクラスの男子生徒たちに声をかけられているのが目に入った。
とはいえこうなることは予想できていたので私はどこか人目のつかないところで一人で食べようと思ってたんだけど…
「断った」
「な、なんで！？せっかくなんだし一緒に食べればよかったのに！それに…」
私といるより楽しいよ、なんて卑屈なことを言いそうになって慌てて口を閉ざす。
こんなこと言ったら弔くんを困らせるだけなのに私は何を考えているんだ。
「大人数でうるさいのとか、好きじゃないし…」
視線を床に彷徨わせながら"あー"とか"えー"とか言い淀んだ末にはぁっと一息ついてから弔くんは小さく呟いた。
「お前と2人の方が落ち着く」
「…え」
弔くんが静かな方が好きなことは知ってるよ。
だから、深い意味がないならそんなに照れ臭そうに目を泳がせて言わないでよ。
嬉しいんだけどこっちまで恥ずかしくなってきてしまって、どう反応すればいいのかわからずお互いに俯いたまましばしの沈黙が続いた。
周りはお祭りムードで騒がしいのに、私たちの周りの空間だけ切り取られたような感覚。
「…わ、私も」
「…？」
「私も、弔くんとお弁当食べるの好きだから！嬉しいなー！」
空気に耐えきれなかった私は大げさに笑ってみせた。
とはいえ言ってることに嘘はないし本音だけど、改まって言うのは気恥ずかしくてできなかった。
「今日はスタミナ付くようにってお肉いっぱい入れてきたの！早く食べよ！」
それだけ言って弔くんの顔を見もせずに歩き出してしまった。
だって今の私どんな顔してるかわからないし、また変な空気になっても気まずいし。
「…あぁ…うん、楽しみ」
背後から小さく聞こえた弔くんの声に心臓がぎゅっと疼く。
私と2人の方が落ち着くって、その言葉に一瞬あらぬ期待をする自分がいたことに気付いてしまった。
けどそれがどういう意味かなんて聞ける勇気も度胸も今の私は持ち合わせていなかった。
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結衣(プロフ) - んんん好き！！これを求めてたんだよ私はぁぁぁ！！！ってなりました…。弔くん大好きなのでホントに最高の一言に尽きます……更新頑張ってください！応援してます✨ (3月30日 1時) (
レス) @page30 id: df2d4255b1 (このIDを非表示/違反報告)
さかさま(プロフ) - 引きこもり隊さん» コメントありがとうございます！神様！？恐れ多いです…！ヴィランの学パロ需要が思ったより多くて嬉しいです！これからも更新続けていくのでお付き合いいただけますと幸いです٩( 'ω' )و (2022年10月11日 4時) (レス) id: b42d64db62 (このIDを非表示/違反報告)
引きこもり隊 - この小説最高すぎる！！！！！！！こんなのあったらいいなって思ってたから嬉しすぎいいい！！！！！ありがとう！！！！神様！！！！さかさま！！！！(∩´∀｀)∩ﾜｰｲ (2022年10月9日 21時) (レス) @page37 id: af8345609d (このIDを非表示/違反報告)
夢(プロフ) - さかさまさん» 返信ありがとうございます！！他の作品も書いてらっしゃるんですね！見てみます！いつまでも待ちます！！！無理しない程度に頑張ってください！ (2022年8月25日 8時) (レス) id: 015500b8f9 (このIDを非表示/違反報告)
さかさま(プロフ) - 夢さん» コメントありがとうございます！亀更新でごめんなさい;;同時進行で更新している長編が完結次第、こちらの作品に本腰入れていきたいと思ってますのでもうしばしお待ちいただけると…！しえはちも後々登場予定なので期待に添えられるよう頑張ります！(´∀｀*) (2022年8月23日 20時) (レス) id: b42d64db62 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さかさま | 作成日時：2022年1月22日 1時
