【名探偵コナン】それ、疲れません？【降谷零】

Case6 ページ7

盗聴器の設置場所を特定することになり、

家主は部屋の物を片付けてくると話してリビングを出ていった。



(なんだろう)



この家に来てからもそうだけど、

なんだか、落ち着きがないというか、

挙動不審というか…。



(あーダメダメ。新一の勘繰りが移ってる)


別に私は探偵じゃないんだから。

めんどくさいことには関わらない関わらない。

いやもう遅いんだけどさ。


(帰りたい)


切実に思い、ちらりと時計を見れば、

家主がリビングを出て、早10分経っていた。


『……5分で戻るって行ってましたよね』

「…えぇ。じゃあとりあえず、
我々は盗聴器を探しはじめましょう」


そして、探し始めたのはいいのだが、


(安室さん、なんでそんなもの持ってるんだ)


盗聴器を探すための機械。

一般人ならまず持つことはないだろう。

その点を不審がらない蘭ちゃんとパパさん、どうした。

事件に巻き込まれ過ぎて感覚鈍ったのか。


(…安室さんって、本当にただのアルバイト…？)


あーもー。

だから勘繰りやめよって。

ろくなことがない。


わしゃわしゃと頭をかきながら、ふと思い出す。

……あれ、コナンくんは？

ここに来て、トイレに駆け込んでからみていない。

そして帰ってこない家主。


「…Aさん？」

『あー……すみません、ちょっとお手洗い行ってきます』


いや、そんなまさか。


早足でトイレに向かい、ドアを数回ノックした。


『コナンくん？……ねぇ、』


返事がない。

鍵もしまってない。


『っ！』


扉を開け放ち、中を確認するが、

そこには誰もいなかった。

慌てて玄関を見れば、

家主とコナンくんの靴がない。


(そんな…！)


急いで3人のいる部屋に向かい、

その部屋の扉を開けた。


『…う、』


吐き気を誘う、嫌な匂い。

3人が取り囲んでいたのは、

スーツケースに入れられた死体だった。


『…なに、これ』

「Aちゃん！コナンくん見てない！？」

『……トイレにはいなかった。靴もない。………あの、女の人のも』

「そ、それじゃあ……！」


部屋に死体があったといい、

あの挙動不審な態度といい……。


『とりあえず、博士に電話してみる』


博士なら、コナンくんの居場所がわかる何かをもっているかもしれない。

私の横で不思議そうな顔をする安室さんに、蘭ちゃんが説明をしてくれた。


『……もしもし、哀ちゃん？』

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