検索窓
今日:89 hit、昨日:1,034 hit、合計:3,617,171 hit

Case24 ミステリートレイン ページ25

工藤新一が消えたあの日、

私は工藤家の掃除をしていた。


(新一…帰ってこない……)


あぁ、そうだ。


(今日は蘭ちゃんとデートか)


なんだか浮き足だっていたのを思い出す。


書斎の片付けを終え、さて…帰ろうかと身支度を整えていると、

携帯がバイブ音を鳴らした。


(新一から…)


一体なんだ…?と、

画面を開けば、




"蘭を連れて帰ってやってくれ!"




そんな一文だった。




『はぁ?』




全くもって意味がわからない。

呆れにも似たため息をついて、事細かく事情を聞こうと通話ボタンを押すが、

繋がらない。


なんどやっても、

繋がらない。



(……とりあえず、)



蘭ちゃんを迎えに行こう。


あの馬鹿な男のことだ、

何かあったに違いない。





『あぁ、蘭ちゃん?』

「"え、Aちゃん?どうしたの?"」

『まだ、トロピカルランドにいる?』

「"えぇ…でも、新一どっか行っちゃって…"」

『新一からメール来て、蘭ちゃんを連れて帰ってほしいって』

「はぁ!?なんで!?」

『さぁ…でも、連絡がつかない。
とりあえず、私もそっちに行くから合流しよう』

「"…え、えぇ…"」



災難なデートだ。



蘭ちゃんを迎えに行き、

泣きそうになる蘭ちゃんを宥めながら、トロピカルランドの閉園を待つが、

工藤新一の姿は現れなかった。


そして、




「え、江戸川コナン!!」



彼が現れた。

阿笠博士の自宅にいた、謎の少年。

その容姿は、よく工藤新一に似ており、

彼が身に付けていた子供用のスーツは、

工藤新一が昔、いやいや着せられていたものだった。



「Aちゃん…この子、知ってる?」

『………親戚だよ、新一の』



こんな少年、知らない。

親戚にだっていない。


けど、


(深く考えたところで、めんどくさいことはごめんだ)


要するに、

考えることを放棄した。



その後、ちょくちょく工藤新一からの連絡も来るようになり、

安否の確認はできた。

しかし、

蘭ちゃんが工藤新一に電話をするときは、

決まって彼はいない。


そんな彼に、




「Aお姉さん」

『ん?』

「…新一兄ちゃんがね、」






「黒ずくめの男を知らないかって」

「なんだかそいつら、悪いやつらみたいなんだ」

「あ!蘭姉ちゃんには内緒ね」


なんで、私にそんなことを聞くのかはわからなかった。

けど要するに、



(捜査の手助けをしてくれ)


という、

工藤新一からのお願いであることはわかった。

Case25 ミステリートレイン→←Case23 ミステリートレイン



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (1583 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
4498人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ソーダ愛す - ヤバい、面白すぎる...!個人的におジャ魔女とひょっこりはんがツボでしたww (12月13日 21時) (レス) @page49 id: 73c730aa71 (このIDを非表示/違反報告)
テトノ - 初めまして、とてもおもしろいです!!!はい、ひょっこりはんの所がとくにおもしろかったです (2022年4月10日 12時) (レス) @page44 id: 766cae026c (このIDを非表示/違反報告)
いつも楽しみに読んでます!更新頑張ってください! - ライ (2018年10月14日 9時) (レス) id: a0ae5a4b08 (このIDを非表示/違反報告)
花帆 - 初めまして、面白いですヽ(*≧ω≦)ノパルクール出来る女子高生とかカッコいい!安室さん推しな感じも最高です♪ 正にドキドキハラハラな展開も良いです(*´艸`*)ひょっこりはんも笑いました(笑) (2018年6月13日 19時) (レス) id: aa0adc990d (このIDを非表示/違反報告)
アオ - あおいさん» ありがとうございます!続編の方、読みました。教えていただき、本当にありがとうございました。 (2018年5月13日 8時) (レス) id: c480416726 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ヤギとポン酢 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/gen.php/novel/  
作成日時:2018年4月7日 22時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。