第４話【 龍の鱗 】 ページ4
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その森が目的地だったのか
大きな翼から巻き起こる強風に森の木々が激しく揺れる。
そんな事もお構い無しに、黒い巨体は森へと近付いて行く。
すると、まるで彼が着陸する場所を作るように木々が動き出しぽっかりと開けた場所が現れた。
『 なんだ、この世界…、ファンタジーかよ…。』
当然の様にその場所へ鋭い爪を突き立て、翼を休める漆黒の
そして、身を屈め体勢を低くする。
降りろ、という事だろうか。
久々に踏み締めた大地に、小さく笑みが浮かぶ。
落ち着く。
『 …ありがとな、助けてくれて。』
くるりと
こちらを見ていた黒い瞳が細められ長い首が近付いて来ていた。
食べられるな、と頭では考えているのにその瞳から目が逸らせない。
黒く、綺麗な瞳だった。自分と似てる、などと考えてしまった。
しかし、
呆気に取られたAが反応できずに居れば、撫でろと言わんばかりに
はあ？可愛いかよ？？
訳が分からないまま、
『 可愛いじゃねぇか。』
恐怖心など何処へやら。
自身に懐いてくるこの大きな
周囲を見回すと、足元に違和感。
視線を下げて見ると、既視感のある
『 あん時の、チビ！ 』
キュウキュウと可愛らしく鳴いていたのは、Aがハンカチを巻いてやった小さな
どうやら、親子だったらしい。
抱き上げれば、小さな舌で頬を舐められた。くすぐったい。
隣で、大きい方の
顔を向けると何か光る物を口に咥えていた。
貰っていい物なのかと思いつつ、両手を差し出せば黒く輝く鱗がちょこんと残る。
『 俺にくれんの？ 』
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第５話【 妖精の住まう森 】→←第３話【 乗心地は悪くない 】
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花冠(プロフ) - 2017年…四年前の作品で良い物を見つけてしまった…！もっと先に見つけれたら更新されて行く楽しみが味わえたかも…。すごい読みやすいですし、設定が神です！チビちゃんかわいい… (2021年3月18日 13時) (
レス) id: 9f55fa5e42 (このIDを非表示/違反報告)
にじ(プロフ) - 雛菊さん» 有難うございます、とても嬉しいです…！これかも期待に応えられるように精進させて頂きますね！これからもご愛読、よろしくお願い致します！ (2017年12月1日 18時) (レス) id: 14a110e835 (このIDを非表示/違反報告)
雛菊(プロフ) - 通知リストにあるかな〜と探すぐらい好きな小説です！とても読みやすくて大好きです！！ (2017年11月30日 18時) (レス) id: b475004931 (このIDを非表示/違反報告)
にじ(プロフ) - 風音迷夜さん» 沢山のお褒めの言葉…ありがとうございます！好きになって頂けてとても嬉しいです…チビは本当に人気がありますねw (2017年11月25日 16時) (レス) id: 14a110e835 (このIDを非表示/違反報告)
風音迷夜 - ありきたりじゃない世界観に分かりやすい説明、この作品好きになりました！チビちゃんかわいいなもう！僕惚れちゃった←チビドラゴンにww (2017年11月22日 21時) (レス) id: b791237619 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：にじ
| 作成日時：2017年9月26日 0時
