第19話【 真偽の程は 】 ページ19
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声がした方へと身体を向けた。
それは丁度、扉の方向でAから見れば真後ろに当たる。
そこには、深い
ピアスやネックレスを始めとして
ジャラジャラと音がしそうなそれは、何故だか妙にバランスが取れていて、彼のセンスが優れている事を主張していた。
そんな彼は苛立った様にAを睨み付ける。
『 あーっと…勝手に部屋に入ったのは悪かった。聞いてるか分かんないけど、今日からルームメイトになった雪野A。よろしくな? 』
「 んな話聞いてねえよ、出てけ。」
『 いや、そう言われてもよ…。』
取り付く島もない。
掛けた言葉も
ふと、目に付いたそれ。
『 なぁ、これって…。』
「 ッ、触ってんじゃねェよ! 」
『 いッ…! 』
目に留まったそれに手を伸ばしたと同時に、ジェイルが動いた。
元々の運動神経も良いのだろう。不意を突かれたAは
余りの勢いに、ジェイルが身に付けていた
ぴり、と走った
「 クソッ…人のモンに勝手に触んじゃねェ…。」
『 …悪かった。』
はっと何かに気が付いた様に掴んでいた服から手を離すジェイル。
鎖骨に触れると、痛みが走り指先には赤い液体が付く。血が滲んでいた。
『 ごめんな、勝手に触ろうとして…。』
「 ……。」
何も答えないジェイル。
その後も続いた沈黙は、
上手く、やっていけるだろうか。
その後は、用事が済んだと言うクラインと合流し寮内の案内。その途中で夕食を挟み、お風呂場やトイレなどの場所を教えてもらう。
各部屋には冷蔵庫は置いてあるものの、浴場、トイレ、キッチンなどは全てが共同となっており1階に下りなければならない。
トイレに関しては、各階に2箇所ずつ
一通り周り終わったクラインとA。
今日の所はお開き。と言うクラインの言葉で解散となった。
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花冠(プロフ) - 2017年…四年前の作品で良い物を見つけてしまった…!もっと先に見つけれたら更新されて行く楽しみが味わえたかも…。すごい読みやすいですし、設定が神です!チビちゃんかわいい… (2021年3月18日 13時) (レス) id: 9f55fa5e42 (このIDを非表示/違反報告)
にじ(プロフ) - 雛菊さん» 有難うございます、とても嬉しいです…!これかも期待に応えられるように精進させて頂きますね!これからもご愛読、よろしくお願い致します! (2017年12月1日 18時) (レス) id: 14a110e835 (このIDを非表示/違反報告)
雛菊(プロフ) - 通知リストにあるかな〜と探すぐらい好きな小説です!とても読みやすくて大好きです!! (2017年11月30日 18時) (レス) id: b475004931 (このIDを非表示/違反報告)
にじ(プロフ) - 風音迷夜さん» 沢山のお褒めの言葉…ありがとうございます!好きになって頂けてとても嬉しいです…チビは本当に人気がありますねw (2017年11月25日 16時) (レス) id: 14a110e835 (このIDを非表示/違反報告)
風音迷夜 - ありきたりじゃない世界観に分かりやすい説明、この作品好きになりました!チビちゃんかわいいなもう!僕惚れちゃった←チビドラゴンにww (2017年11月22日 21時) (レス) id: b791237619 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:にじ | 作成日時:2017年9月26日 0時