第64話【 イヌ科の特性 】 ページ16
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強化合宿が始まって、早5日。
A達のグループは最初に設定した拠点より更に奥へと進み、現れる魔物を倒していた。
と言っても、キース、アリア、ノエルが中心に魔物討伐を行っている為、Aは後ろから魔法の素晴らしさを学んでいるだけである。
『 はぁ…俺も魔法使いてぇ…。』
「 どうしてA先輩は魔法が使えないんですかね。」
「 不思議だよねぇ…魔法が使えない人なんてアリア初めて見たしぃ…。」
「 …その内使える様になるだろ。」
『 …キース先輩、重いです。』
周囲に群がっていた魔物は3人の活躍により、掃討され戻って来た面々が一言ずつ発する。
そして一日目のあの出来事以降、キースの印象が変わった。いや、初めて会ったに等しい人だから以前からこうだったなら申し訳ないとは思う。うん。
何と言うか、スキンシップが激しい。
イヌ科だからなのか?それなら納得するわ。
現に今だって後ろからAに伸し掛る体勢で肩に
ここまではまだ良い。だが、Aに擦り寄る様に髪へ鼻を押し付け香りを嗅ぐ。
キースの息は掛かるし、
何なの、犬とか狼とかでいう所のマーキング的なあれなの?
「 …何か、キース先輩とA先輩仲良い。」
「 だよねぇ!アリアもA君とらぶらぶしたぁい! 」
「 …Aは俺のだから。」
『 俺が居ない所でやって下さい。』
全く騒がしいグループだ。楽しいグループとも言えるのだが。
そんなこんなで今日の拠点を探しながら奥へと進む。
「 うーん…ここら辺嫌な感じ…。」
「 あぁ。」
「 どうする? 」
3人の会話を聞きながら、周囲へと視線を巡らせる。
と、合宿開始日からAのフードの中で眠り続けていたチビが身じろぐのを感じた。
不思議に思い、首を傾げていると眠そうなチビがひょっこりと顔を出す。
『 …チビ? 』
「 キュウ…、」
チビが警戒する様に木々の奥を睨み付ける。
何があるのかとAも目を凝らす。しかし薄暗くなったこの時間帯、肉眼では何も捉えられない。
誰かに知らせるかと視線を逸らした時。
突如として、低い唸り声と共に草むらから何かがA目掛けて飛び出した。
『 っ?! 』
が、その魔物が一瞬で灰に変わる。
キースの魔法だと理解するのに時間は掛からなかった。
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あこ - はいまた俺です()あぁぁまた続編ッッッ!!!!クッソ、興奮すr((((((黙れ 次も楽しみにしてます!御仕事無理せず、体調に気を付けて下さい!!更新はゆっくりでも待ってます!!楽しみのひとつとなっております!!えと、頑張って下さい!!() (2018年4月2日 18時) (レス) id: eb4bfbc582 (このIDを非表示/違反報告)
アカネ(プロフ) - 流石イリスだ。わいの推し。 (2018年3月1日 4時) (レス) id: e853e23932 (このIDを非表示/違反報告)
にじ(プロフ) - ねむるさん» 他作品も読んで頂けるなんて…とても嬉しいです!ニヤニヤして貰える作品になっている様で嬉しく思います!2回も掛かったんですね…辛いです…。嬉しい告白を有難うございます…これからも頑張りますね!笑 (2018年2月25日 13時) (レス) id: 14a110e835 (このIDを非表示/違反報告)
にじ(プロフ) - あこさん» 好きだと言って頂けるのはとても嬉しいです、有難うございます!これからも頑張らせて頂きますね! (2018年2月25日 13時) (レス) id: 14a110e835 (このIDを非表示/違反報告)
にじ(プロフ) - ーさん» 簡単な設定しか考えていませんが、次の続編で設定を入れさせて頂きますね。 (2018年2月25日 13時) (レス) id: 14a110e835 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:にじ | 作成日時:2017年11月26日 14時