酒井くんには彼女がいるようで【新・信長公記】

茶歌舞伎、将棋 ページ6

碓井Side



翌日、教室に入るとまだ誰も居なかった





席について考えるのは、昨日の豊臣さんの事





後で聞いた話とまとめれば、前回の旗印戦で集まったヤンキーを豊臣くんが１人で倒した、と





ただ、榊原くんたちによれば彼にそんな事できるはずがないらしい





まぁ、あの『誰が作るかより、誰が喜ぶか』っていう考えには同意できないけどね





碓井「…あの人、分かんないなぁ…」










前田「なぁ毛利、昨日の秀吉の話どう思う？」





毛利「ただのハッタリじゃ。あいつがケンカ強いなんて噂、聞いたことがねぇ」





龍造寺「あいつホントは強いんちゃうか？」





みんな、惑わされてるなぁ





酒井「A？なんかボーッとしてね？」





碓井「いや、豊臣さん、多分旗印出したよ。」





榊原「は？誰に？」





碓井「多分、君ら２人。向こうの得意な事挑まれる。」





井伊「なんでそんな予想ができんだよ」





碓井「あの人、旗印戦は頭を使うって言ってた。あの人はケンカ弱いんでしょ？だったら旗印戦は自分の得意種目に引きずり込む。」





酒井「なるほど…でもなんで俺ら？」





碓井「まぁ…昨日のアレで実力見せつけようと思ってるんだったら君ら４人から選んだほうが良いし、そう考えたらあの人は２人を指名するだろうなってこと。」





本多「でも、もし本当にそうなったらどうするんだ？それだと負けやしねぇか？」





碓井「挑まれて負けるのはプラマイゼロ。まぁ、精神的にはやられるだろうけどね。」





榊原「じゃあそうなったら負けるしかねぇか…」





碓井「とりあえず、これが当たっても初耳って感じで対応してね。」





酒井「なんでだよ、」





井伊「後々マークされるかも知れねぇからか。」





私がうなずくと、豊臣さんが教室に入ってきた





そして、同時に校内放送のチャイムが流れた





魔村「公認旗印が出ました。旗印提出は、特進クラスの豊臣秀吉くん。」





みやび「秀吉くん？」





榊原「マジか！猿が旗印戦…」





酒井「お前、ケンカできんのか？」





井伊「ハハハ、無理無理無理。」





３人共、演技上手ね





伊達「聞いたぞ秀吉。お前、本当に強いのか？」





豊臣「おい。酒井、榊原」





酒井・榊原『は？』





秀吉「お前ら２人を指名した。地べたにキスさせたるわ」





酒井「上等だよ」





榊原「お前にケンカで負けるわけねぇだろ」





秀吉「吠えてろや」

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