50.魔法使いはもういない ページ2
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｢たいが、たいが、やだよ……いなくならないでよ！！！！！！！！！！！｣
子どものように泣きじゃくった。
いつも、私はこうだった。
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小学生の頃。
友だちに嫌なことをされたときも、大我の胸の中でわんわん泣いて。
それを宥めるように同じテンポで背中をとんとん叩いてくれて。
大我｢Aはわらってるときがいちばんかわいいよ｣
女の子みたいな高くて綺麗な声で彼がそう言えば、私はいつの間にか泣き止んでて。
まるで、彼が魔法をかけてくれたみたいで。
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いつも、私はそうだった。
こうして、いつの間にか私は眠ってて。
身長が私の方が少し高くても、頑張っておんぶしてくれて。
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今じゃ身長は追い越されて、ずいぶんと差ができた。
見上げないと彼は見えなくて。
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大我｢Aは笑ってるときが一番可愛いよ｣
ふと、顔を上げると、あの時のように同じ目線ではなくて。
打ち上がる花火の色に合わせて、彼の白い肌が色付いていく。
｢……ううっ、っく、やだよ、大我、行かないで｣
大我｢A、｣
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同じテンポでとんとん叩かれる背中。
それでも涙は止まらなくて、それどころか溢れ出す一方で。
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もう、私に魔法はかからなかった。
51.今だけ、あなたの彼女でいたかった。→←49.あぁ、無情
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あんじゅ(プロフ) - えみりーたさん» 嬉しいコメントありがとうございます♡本当にお待たせしました〜(TT)次回の更新もお楽しみに！！ヽ(*´∀｀)ノ (2022年8月10日 23時) (
レス) id: b8ed25930e (このIDを非表示/違反報告)
えみりーた(プロフ) - はじめまして。ずっと更新待ってました！切ない展開に、胸が締め付けられてます。この後どうなるのか、ますます楽しみになりました。期待してます！ (2022年8月10日 22時) (レス) @page8 id: d4d342cc13 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あんじゅ | 作成日時：2022年8月10日 19時
