Ψ後の晩餐4

第133χ ページ3

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｢今度お母さんと街にお出かけに行くんです！｣

｢一緒にお洋服見に行くのよね〜？｣

｢Aちゃんもすっかり娘だなぁ、嬉しいよ！｣


夕飯ではいつもこんな感じで盛り上がるようになった

別に前は冷めた雰囲気だったとかそういう事では無い

Aさんが夕飯に来る日はいつもより一段と場の雰囲気が明るくなるという事だ

悪くないな


｢あ、お母さん電話鳴ってますよ｣

｢あら誰かしら〜？｣


母が電話に出た瞬間、嫌な予感がした


｢あら！……おっけー！伝えておくわね！｣


電話を切り座り直した母は僕の方を向いてニコニコしだした
最悪だ

心の声でわかった


《予定入ってたんだぞ》

｢えぇっ？！やだごめんなさい……てっきり空いてるかと思って……｣


困った顔をしながらカレンダーを見た母

そうだ、これは僕が悪かった

31日は敢えて何も書かなかった
Aさんがいる手前書きづらかったからだ
僕が楽しみにしているみたいじゃないか

カレンダーを見てちょうど空いていると思った母は、照橋さんからの遊園地の誘いをOKしてしまったのだ


｢え？なに？どういうこと？斉木くん｣

｢今の電話照橋さんからで、31日遊園地デートのお誘いを受けたのよ〜……予定入ってないと思ってたもんだからてっきり……OKしちゃったの……｣

｢えぇっ！そうだったんですか……｣

｢ごめんなさい……Aちゃんとの約束が入ってたのね……｣

｢それはAちゃんとの約束が先だから、Aちゃんを優先させたほうがいいんじゃないか？｣

｢そうよね……｣

｢あ、いいんです……！行ってきて斉木くん。ケーキバイキングなんていつでも行けるし、せっかくのお誘いだから……｣

｢えっでもっ……｣

｢いいんですよー！遊園地楽しそうでいいなぁ｣
(心美ちゃんと遊んだ方が楽しいよね……)


気まずい……

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