第145χ ページ15
「やぁ2人とも。元気だった?」
「お兄さん!」
来たか
「頼み事の内容は聞いてるよ。無茶言うねAちゃんも」
「す、すみません……」
「いいんだよそれくらい。まぁ僕には簡単な事だから」
「えっ?!そうなんですか?!」
「猿の頼み事を聞くなんて大した苦じゃないし」
「猿……」
いい加減にしろ
早く研究室に連れて行け
「はいはい、わかってるよ。楠雄はせっかちだなぁ」
───────
……おいどういう事だ
「ここは……公園?しかもすっごく大きい……」
「そう、公園だよ」
「あっちは子供の遊具がたくさん!……あれはドッグランですか?!わんちゃんたくさーん!」
「この公園は大きい道が一本あって、それを辿ればぐるっと1周できるようになってるんだ。その道から枝分かれして色々な場所に行けるようになってる」
「凄い……!あ、野球する広場もある!」
「その奥にはテニスコートもあるよ」
人の話を聞け
……!!
…………なるほどな
あの予知の意味が、やっと分かった
先を歩いている兄がテレパスキャンセラーをつけていることを再度確認し、Aさんの隣にそっと近付きリングを外せと合図した
《声を出すなよ》
(うん……どうしたの?)
《今から僕が言うことをやってくれ》
───────
野球場に入ったところで兄の足が止まり、クルッと振り返った
「さて……勝負をしよう」
またか……
「今日の勝負はキャッチボールだ。この野球場でね」
「もうここはあの野球チーム?に使われてますけど……いいんですか?」
「あれは近くの学校の野球部だよ。ここはあくまでも公園だ。許可は必要ないし、キャッチボールだから場所も取らない」
「そうなんですね……!私野球大好きなんです!あっちの野球部の練習見てきていいですか?」
「どうぞご自由に」
Aさんに見向きもせず、後ろの箱からグローブとボールを漁る兄
「……さて楠雄。さっきも言った通り、今回の勝負はキャッチボール。一発勝負だ」
それキャッチボールって言うのか?
グローブを投げ渡され、手にはめた
「ルールは簡単だよ。僕が投げる球を楠雄がキャッチすれば楠雄の勝ちだ」
……どうせ他にもルールがあるんだろ
「ご名答。ただキャッチするだけじゃつまらない…………だから、こうしよう」
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まつり(プロフ) - 点P撲滅隊リーダー兼隊長兼事の発端者。さん» 読んで下さってありがとうございます!糧になりますー(*´˘`*)頑張ります!! (2021年4月23日 6時) (レス) id: 254ca2f352 (このIDを非表示/違反報告)
点P撲滅隊リーダー兼隊長兼事の発端者。(プロフ) - 更新頑張って下さい!! (2021年4月23日 0時) (レス) id: 162be80354 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まつり | 作成日時:2021年3月5日 9時