Ψ後の晩餐7

第319χ ページ44

…………はぁ

君には何を言っても無駄な様だな


｢軽い発言はしたけど……斉木くんに守られる自信しかないんだ。今日上手くいかなくても、復元がある！私も協力したい！させて！｣

《……君は本当に強くなったな》

｢斉木くんがいるからだよ｣

《もう君には何を言っても無駄な事がわかった。好きにしろ》


猶予を与えるまでも無く君は僕を信用し着いてきたんだ

遠慮はしないぞ

勿論死ぬ気も死なせる気も無いが


《そろそろ来る。あの木まで下がれ》

｢わかった……！斉木くん死なないでね！｣

《フッ。僕が死ぬと思うか？》


Aさんは笑って親指を上げて木の影に隠れた


地面がゴゴゴと揺れ出し、両手を着ける


…………来たっ……！！


地面が割れ火が噴き出して来たところで超能力で押さえつける


僕の力は日々成長している
4年前は無理だったが今年こそは……

だが意に反して吹き出す勢いは止まらず手が炎に包まれるように熱い


……くっ……ダメだ！
いくら押さえつけても押し返される……！！

これ以上やると火傷してしまう……

今年もダメか……


復元能力


地面は元に戻り、辺りはシンとなる

……ふぅ……
地球の時間を1年前に戻した

今の僕のフルパワーならもう少し戻せるが……
だが戻しすぎるのもまた面倒なことになるのだ


何故なら復元能力は周りのモノにも影響を与える
つまり地球にいるあらゆる生物の時間も1年前に戻ってしまうのだ


しかし復元は記憶には影響を与えない為大混乱が起きてしまう

だから僕はマインドコントロールをしたのだ

やれやれ……
来年は何とかしないとな……


｢…………斉木くーん！！もういーいー？！｣

《いいぞ》

｢抑えられた？｣

《いや、ダメだった。僕にはまだ力が足りない様だな》

｢お疲れ様！……じゃあこれまた高2に戻ってるの？｣

《だな》

｢えぇっ？！わからない……！！｣


この様にマインドコントロールの事を話しても解けない以上わからないのだ

まぁ高2なら1年前に戻っても大して変わらんしな


歩き出す僕に着いてくるAさん


《少し痩せたんじゃないか？》

｢えっ？！じゃあ1年前の方が痩せてたって事？！えっ？！嘘！！ほんとに？！｣

《冗談だ》

｢…………ほんとに冗談？！今の私とさっきまでの私どっちがいい？！やっぱり痩せてた方がいい？！｣

《うるさいどっちでも構わん》


そんなもの、関係ないだろ

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