Ψ後の晩餐7

第318χ ページ43

この世界は時間が進まない

1年を繰り返しループしているのだ

僕らはもう高校2年生を4回繰り返している

何故そんな事になったのか

原因は言うまでもなく僕だ

マインドコントロールで時間の概念を変えたのだ

マインドコントロールで変えられるのは人だけだから当然時間は過ぎるし四季も巡るが、人は自分が何年も同じ年齢を繰り返している事に違和感を覚えない

マインドコントロールは1度かけたら解けない上世界全体に影響を及ぼす危険な超能力だ


にも関わらず何故そんなことをしたのか？

全ての発端がこれだ


今からちょうど5分後、この山が大噴火する

最近頻発する地震の原因はこれだったのだが、人類がそれに気づくのは噴火した後だ

日本で最大の未曾有の大噴火

そこから続く天変地異

これにより日本は大きく変わり、終焉を迎える


《さすがの僕もそれは困るので何とかしたいが相手は過去最大の火山だ。僕は4年前と同じ行動を取るしかない》

｢……………………｣


Aさんは唖然としていた
無理もない

いきなり日本が終わる原因はこれだと見せられれば誰でもこうなる


《僕のやらなきゃいけない事はこれだ》

｢……………………｣

《毎年抑えられず何回も2年生を繰り返している。僕はこれを抑えなければならない。そこで君が加わると注意散漫になると思った》

｢そうだったんだ……｣

《今僕が間違えれば、君は死ぬ。目の前で生きたまま溶岩の中へ埋まっていく君を見ることはしたくないしな》


まぁ、そうはさせないが


｢…………｣

《君を危険な目に合わせる訳には行かない。僕といるということは、こういう事だ》

｢……そうだよね……でもそれって別れろって事？｣

《いや、別に選択肢は別れるだけじゃない。君が恐いなら僕から離れた場所にいればいいだけだ。だが君は"付き合ったら巻き込まれるのは当然"と発言した。その発言の重みを考えて欲しい》

｢ごめんね、軽い発言して｣

《これに巻き込まれるのは流石に嫌だろ》


僕でも嫌だぞ
巻き込まれはしないが


｢巻き込まれるのは嫌だけど、斉木くんが助けてくれる！！｣


………………え。


｢斉木くん絶対死なないもん！ふふ｣


……やっぱりわかってないな


《その自信は何処から来るんだ全く》

｢1番自信があるのは斉木くんでしょ？｣


まぁ確かにそうだな


｢斉木くんが生きてれば私も生きてる！！｣

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