Ψ後の晩餐6

第269χ ページ42

よし東野！！
？！泣いてるのか……？


｢東野くん泣いてる……｣


これはやはり……失恋で涙を……？



『な〜に泣いてるの？』

『いや……今回のMTKが素晴らしくてつい……ﾌﾌｯ……』



……？どういう事だ……？



『私もさっき読んで凄い泣いちゃった……』



村上！！


｢村上さんいたんだね！｣



『え〜僕が借りてきたのに先読まないでよ〜』



……なるほど……
そういう訳だったのか……

それにここは村上の家っぽいな

なら2人は……



『まさか犯人が助手の沼袋だったなんてね……』

『うん……衝撃的だったね！』



あっ止めろ言うな！



『今までのMTKで1番面白かったよ！寧ろ今作に比べたら今までのMTKはゴミ屑に等しいよ』



そんなに？！
何故よりにもよって今作が……！

くそ……やはり小説を見るべきだった……！


｢ネタバレ食らったね斉木くん……｣



『それより今日……泊まってく？』

『え？いいの？！』



｢きゃあ〜っ！｣


もういい早く終われ！

本から指を離そうとした瞬間、村上の家のインターホンが鳴った



『あら？誰かしら？』


村上が玄関を開ける


『はーい……えっ……嘘っ……』

『よう……久しぶりだな、章子……』


｢誰！！｣
誰！！


『……宮部さん……』

『なんですかあなたは！！僕の章子に……』

『待って文ちゃん！！』

『それは私のセリフだが……まぁいい……私は……章子のフィアンセだ……！』


………………


またいい所で終わった


｢な、なんか凄い展開になってきたね……｣


何なんだこのドラマみたいな展開は？！
フィアンセだと？

アレに？
いたのか？！

ていうか新キャラも顔きついな！


席を立ち、残りの3冊を持ってきた


やれやれ……もういい……もういい加減にしろ


《こうなったらとことん視てやるぞ》


Aさんの手を握り、本に触った


｢わっ……｣



『うぉぉー！！』

『ラァ！！』



｢ぎゃっ！｣


いきなりクライマックス

宮部と東野が夜中の公園で殴りあっている


何なんだこれは……！
どういう状況なんだ……


『2人とも私の為に喧嘩は止めてぇー！！勝った方と結婚だなんて……アタシそんなの出来ないよぉ！！』


なるほどそういう状況か

しかし派手にやり合ってるな……
ボコボコじゃないか……大丈夫なのか？

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