Ψ後の晩餐6

第253χ ページ26

｢おぅちっせぇの、おめーいくつだ？｣


斉木くんは手を広げて見せ、5と伝える
それがまた可愛い……


｢ちっせーな！……お？なんか相棒に似てんぞ｣

｢え？！どこが？！そそそそんな似てないよ……！！｣

《焦ったらバレるだろ！》

｢ほんとだな。斉木そっくりだ｣

｢ま、まぁまぁ、それより、2人はこれからどっか行くの？｣


斉木くんを私の後ろに隠し、話を逸らした


｢おうこれからラーメン食いに行くんだぜぇ2号も来いよ｣

｢今日くらい仕方なく着いてきてやったのだ｣

｢わ、私はいいかな……？｣

｢そのちっせぇのも連れてこーぜ！おれっちの奢りよぉ｣

《5歳児に払わせる気か》

(行くの？！)

《行くとは言ってない》

｢や、やっぱり今日は｢おっしゃー！！んじゃさっそく行こうぜぇー！｣

｢俺様とAさんの分まで奢りなんだろうな？｣

｢あ、ええっ……｣


2人はスタスタと歩いて行ってしまった

私は斉木くんを抱きかかえ、2人の後を追う


(ごめん斉木くん断れなかった……)

《君なら断れないと思ったから大丈夫だ》


き、期待すらされてない……


《で？いつまで抱っこしてるんだ降ろせ》


あっとそうだった
でも可愛いから……


(もう少し抱っこする！)


｢だよな？Aさん……ってどうした……凄い嫌がられてるぞ……｣

｢この子抱っこが嫌いみたい……ふへへ……｣


手で顔をぐいーっと押されるところを、振り向いた海藤くんに見られてしまった


《お！ろ！せ！》

(むぅ……わかったよもう！)


こうなったらとことん子供扱いしてやる……！


｢ここは危ないから走ったらだめだよ、ちゃんと私に着いてきてね、くぅちゃんっ｣


意地悪く笑い、しゃがんで目線を合わせる


《……あとで覚えてろよ……》

(今の斉木くんなら怖くないもーん！ふんっ)


ぷいっとそっぽを向いたけど、実は少しあとが怖かったりする

でも負けない……！
日頃敵わない相手……！今日は思いっきり子供扱いして楽しんでやるぅうう！


《何考えてる》

(別に〜)


しばらく歩くと、燃堂くんがピタリと足を止めた


｢お！ここよぉ。母ちゃんの親戚の嫁さんの息子がうめぇって言ってたんだよ｣

《またか……》

｢いつも遠い人から噂聞くね……｣

｢ふん、見た目は普通の店といったところか｣


中へ入り、それぞれラーメンを頼んだ

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