Ψ後の晩餐6

第241χ ページ14

特にないと首を振る


｢え？いやいや何でもいいから出せよ……海行ったとか夏フェス行ったとか……｣


だから特にない
基本的にずっと家にいた

1度祖父母の家に行ったくらいであとはずっと家でのんびりしていた

素晴らしい夏休みだったよ

だからその……何だ

哀れみの目を向けるのはやめろ


｢……マジかよ……｣


4人でボソボソと話し出した

おい……何だ……
何の話をしている？


｢な、なぁ斉木……今から皆で海でも行かねーか……？｣


結構だ


｢ダチがこんな寂しい夏休み送ってたって聞いて黙ってられっかよ！！｣


いや黙っててくれ


｢もう宿題なんてどうでもいいよ！！夏を取り戻そうぜ！！｣


じゃあ帰れ


｢相棒の夏休みに最高の思い出作ろーぜ！！｣


もうすでに最高だよ悪い意味でな


……全くめんどくさい事になった……
仕方ない


ある！
やっぱり思い出たくさんあった！


｢あん？｣

｢嘘つくなって！何も無いんだろ？！｣

｢それ以上傷口を広げんな！！｣

｢それが傷になるんじゃ……｣


本当だ
ある

待ってろ証拠を見せてやる


ドアを開け、通路に出た


｢あっ！おいどこ行くんだ斉木！｣


後ろ手でドアを閉め、ため息をつきながら寄りかかる


全く……
1人でいる方が好きな人間もいるって事が何故わからんのだ……
はぁ……めんどくさい


瞬間移動！！


岐阜県郡上
神輿

次！

神奈川県大磯
サーフィン

次！

兵庫県淡路島
夏フェス

次！

鹿児島県屋久島
観光


それ以外にもたくさん写真を撮り
部屋に戻ってみんなの前で全て出した


どうだ！！


｢おぉすげぇー！！何だよ色々行ってんじゃねーか！！｣

｢おぉサーフィンやってんのか斉木！｣

(い、今全部行ってきたの…？)

《あぁ夏を満喫してきたよ……今な》

(凄いね……)


やれやれ……これでいいだろ
日記は自分でやるからお前らは自分の宿題を……


｢うわっいいな〜この祭〜｣

｢あー今年海行ってねーわ俺｣

｢私も〜！｣

｢いやでもこういう写真見るとなんか……アレだよな……｣

｢おぉ……こんな所で宿題なんかやってる場合じゃねぇよ……｣


え？


｢遊びに行こーぜ！｣

｢おぉ行っちまうか？！｣

｢高二の夏休み最後にこんな所で終われねーよ！！｣

｢よしっ！パーっと行くか！！｣

｢賛成ー！｣


……結局こうなるのかよ……


｢おう海行って花火しよーぜ！｣

｢大賛成ー！！｣

｢おっしゃー行くぞー！！｣

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