【実.況者】俺らの幼馴染みが鈍感すぎた件【最/俺】

#55 -マリオ組- ページ5

最俺ハウスに遊びに行ったら、フジくんがキヨくんと実況を録ってました…。
フジくんに呼ばれたから来たのに…。
あ、もしかしてはめられた！？

『フジくん！どゆこと？』

ちょっと黒い感情を前に出しながらそう責めると、フジくんは子犬みたいな表情で「ごめん」と言った。
別に謝って欲しいわけじゃないんだけどな…。

キ「なぁA」

私がフジくんを責めてたらキヨくんに名前を呼ばれた。
私は体がビクっと跳ねてしまう。

『な…に？』

キ「Aがそこまで悩んでるの知らなくてごめん。もう忘れてくれていいから」

今まで見たことないくらいキヨくんが私の目の前にいる。
キヨくんはどんな思いで私に告ったのだろう…。

キ「だから…避けたりしないで？今まで通りでいて？」

キヨくんはかわいいくらいいい子になっている。
いつものバカっぽいところは1mmもない。

『わかった。私こそごめんね』

キ「Aが謝ることじゃないよ」

キヨくんはニコっと笑って、私の頭をぽんぽんっとした。
キヨくんに触れられたところが熱い…。
なんでだろ？

フ「いやぁ…よかったよかった」

フジくんは私たちを見てニヤニヤしている。
キヨくんはフジくんの背中をバシバシ叩き始めた。

フ「痛い痛い痛い痛い」

キ「フジありがとー！」

キヨくんはすごく嬉しそうだ。
2人が仲睦まじくいるところが私も嬉しかった。
いつも通りが1番いいや。

キ「よし、A！今から遊び行くか！」

『は？』

キ「仲直りの印に」

キヨくんは私の手を取るとそのまま玄関へと走っていった。
私“行く”なんて一言も言ってないんですけどっ！？
それにフジくん放置してくって…。

フ「いってらっしゃーい」

私がフジくんの方を見るとそう言って送り出してくれた。
…私“行く”なんて言ってないのに。

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