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#81 -過去- ページ31

私はドアを開ける。
そこにはダイニングテーブルに横に並び、うつ伏せになっているお父さんとお母さんがいた。
お父さんもお母さんも昼寝をするような人じゃない。
不思議に思い、2人の方へ歩み寄る。

『お父さん?お母さん?』

お父さんとお母さんの肩を叩いても、ピクリともしない。
『おかしいなぁ…疲れてるのかな…』と思い私はそのまま自室に行った。



気がつけばもう、夜8時だ。
そろそろご飯の時間なのに…。
お母さんどうしたんだろ。
私は少し不安になりリビングに行くと、明かりがついていない。
私は恐る恐るドアを開け、電気をつける。
そこには、夕方から全く変わらない姿のお父さんとお母さんがいた。

『お父さんお母さん。起きて?』

私はお母さんの手を叩いた。
…冷たい。
冷えてるだけだよね…?
私は怒られる覚悟でお母さんの顔を覗き、瞼を開けた。
…瞳孔が開き、角膜が混濁していた。
それはお父さんも同様で。
2人とも死んでる…。

『嘘でしょ…?お母さんっ!お父さんっ!』

叫びたいのに、泣きたいのに、そんなことできないくらい戸惑っていた。
お父さんもお母さんもまだ生きてるよね。
きっと私の見間違いだよね…。
心にそう言い聞かせるが、自分でもわかってる。
もう、2人は亡くなってるって…。

『……どうしよ…』

誰かに助けを求める…?
こんなときに助けてくれるのはフジくんしかいない…。
私は家を飛び出て、フジくんの家のチャイムを鳴らした。

「Aちゃん?こんな時間にどうしたの?」

出て来てくれたのは、フジくんママだった。
私はお父さんとお母さんが死んでいるということを伝えた。
…上手く伝わったか、わかんないけど。

「Aちゃん、家あがって。後は私が警察呼んでおくから」

私はフジくんの家にあがらせてもらった。
リビングに行くと、フジくんとフジくんのお姉ちゃんが一緒にゲームをしてた。

フ「A?なんでここに?」

『…お父さんとお母さんが、死んだ』

フ「え?」

…お父さんとお母さんは死んだ。
いや、2人とも生きてるよね?
今も寝てるだけだよね?
死んでなんかないよね…?

フ「A、大丈夫か?」

フジくんは立ち尽くす私の側にきて抱きしめてくれた。
さっきまで全く出てこなかった涙が、急に溢れる。
しばらくフジくんの腕の中で泣いていたら、外からパトカーのサイレンの音が聞こえた。

続く

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紫燕-sien-(プロフ) - (^ω^≡^ω^)さん» 遺言ありがとうございます笑!了解しました。うしざぁさん落ち書きますね。1週間以内に書くのでまた覗いてみてください^^ (2020年8月30日 23時) (レス) id: df725488bb (このIDを非表示/違反報告)
(^ω^≡^ω^) - うしざぁ落ちを......書いてくださ......い......(遺言  死因:萌え) (2020年8月30日 8時) (レス) id: f0a83a5353 (このIDを非表示/違反報告)
ゆい(プロフ) - いつも面白く楽しみに更新を待っています!大丈夫です!治ったらゆっくりでいいです!待ってますので…(^^) (2020年2月27日 2時) (レス) id: 84a3026717 (このIDを非表示/違反報告)
彩花(プロフ) - わぁ!リクエストとお答えくださってありがとうございます!続きがとても楽しみです! (2019年12月30日 4時) (レス) id: a656fafccc (このIDを非表示/違反報告)
紫燕-sien-(プロフ) - 宙ブラリンさん» 読んでいただきありがとうございました。 (2019年12月29日 17時) (レス) id: df725488bb (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:紫燕-sien- | 作成日時:2019年12月19日 20時

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