【実.況者】俺らの幼馴染みが鈍感すぎた件【最/俺】

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「まず1人目は気の弱そうな陰キャだった。絃に命令されてやったみたいだけど、やったのには変わりない。俺はそいつを拐って殴った。誰かに言わないようにそいつの黒歴史や恥ずかしい写真をバラまくと言って脅した。まだ優しいよね」

「2人目は運動だけが得意のバカな奴だった。肉体的には追い込めないと思ったから、言葉巧みにギャンブルの廃人にさせた。お金はあっという間に底をつき、借金までしていた。今彼はホームレスだよ」

「3人目は何の取り柄もないモブみたいな奴だった。そいつには妹がいた。俺はそいつを拐った。シスコンだった奴は妹を返してくれと言ってきたが、俺は奴の目の前で妹を犯した。その後は家族を脅しのネタに使い、他言できないようにした」

「4人目はイキったチャラ男だった。奴が1番率先していたという。そいつは自 殺に見せかけるようにして窓からつき落とした。未遂で終わったが、半身不随となった。本当は死んでほしかったけどね」

「5人目は姉貴の元彼で姉貴を裏切った奴だ。奴は理系だった。実験中の事故に見せかけて火災を起こした。まぁ、それも全身火傷を負っただけで終わったけど」

「6人目は絃だ。他の5人は後悔や反省をしていたが、絃だけは違った。医者という安定した道に進み、姉貴のことなんか忘れて妹と楽しく過ごしていた。俺はそれが憎かった。だから確実に殺してやろうと思った。だからギャンブルに手を出させ、クスリをやらせ、借金を作らせた。大切な妹にそんなことバレたらお兄ちゃんは困ってしまう。それにアイツには医者という進むべき道があったんだ。それを壊さないためにも、なんとか隠し通そうとしていた。俺はそこに漬け込んでアイツを脅した。そしたらまんまと俺の言うことを聞くようになった。忠実なる下僕になったところで、アイツをさらに脅し自 殺するように仕向けた。単なる自 殺にならないように俺は工夫を加えてアイツが他殺されたのか自 殺したのかをわからないようにした。そうすれば遺体は妹のいる法医学教室へと運ばれ、警察は絃のことを調べると思ったからね。ただ、警察が妹に事実を何も言わなかったのは手違いだった。妹も苦しめてやろうと思ったんだけどね」

琥優はそこまで語ると私に不快な笑みを向けた。
私はただただこの人を殺したいと思った。
そして私は感情のままに琥優を殴っただ。

「そうこなくっちゃ」

琥優は冷たい声でそう言うとポケットからナイフを取り出し、私の首に当てた。

続く

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