【実.況者】俺らの幼馴染みが鈍感すぎた件【最/俺】

#65 -フジ- ページ15

フ「へぇ〜…。いつも一人でそんなことしてるんだ。もっと見せてよ」

ドMのはずのフジくんが今めっちゃSっ気出して、私をいじめてきます。



数分前のこと。

『生命をつかさどりしこの右腕よ。今解き放たれろっ！』

私は最近ハマっている“厨二病ごっこ”をして遊んでいた。
それっぽい格好でそれっぽい台詞を言うだけの遊び。
今考えればすごくくだらない。

…そんなときに訪ねてきたのがフジくん。
不法侵入してきたフジくんは私を見て引いていた。
確実にイタいヤツだと思われているだろう…。
フジくんが勝手に入ってきたのには、私何も言えないしな。

フジくんは少し時間が経ってからニヤっと笑い、私に向かってさっきの言葉を放ったのだ。

そして今に至る。
あの男ひはカメラを私に向け、ニヤニヤしている。

『恥ずいから、もう止めてっ！』

私は思わず叫ぶと、フジくんはこう提案してきた。

フ「じゃあ今度、TDR行こ」

ディズニーのことをTDRって言ったのにはイラっとしたが、私はその話を飲むことにした。
ディズニー行くだけで、この恥ずかしい状況がなかったことにされるならお安いもんよ。
それに、二人で行かなくてもいいっぽいしね。

『いつ行くの？』

フ「明日」

突然すぎるだろ。
でも明日なら、キヨくんとこーちゃん暇だって言ってたよな。
ヒラくんはどーだろ…。

フ「明日8時に東京駅集合な」

私がヒラくんにLINEしていると、フジくんがそう言った。
8時集合って…。夜行性の私たちにはキツいスケジュールだな。

『8時って早くない？』

フ「早くない。頑張って起きて」

フジくんに言い負けて、結局朝早くからディズニーに行くことになりました。

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