【実.況者】俺らの幼馴染みが鈍感すぎた件【最/俺】

#52 -P-P- ページ2

私は久しぶりにぴーちゃんに会うことにした。
キヨくんのことは一回忘れて。

P「Aちゃん久しぶりー」

相変わらずほのぼのした雰囲気のぴーちゃん。
今私がいるのはぴーちゃんの家。
久しぶりに来たわりに、落ち着くのはなんでだ？

P「元気してた？」

『めっちゃ元気だよ。ぴーちゃんは？』

P「僕？んー…普通」

ゲーム機器を用意しながらそんな会話が繰り広げられる。
私とぴーちゃんが遊ぶってなったら必ず家でゲームだ。

そういえば私、平和組の実況にお邪魔したことないんだよね。
なのになぜかぴーちゃんとはめっちゃ仲いいんだよな。

P「Aちゃんってつわはすくんと会ったことあるんだっけ？」

コントローラーをガチャガチャいじりながらぴーちゃんはそう言う。
この人ゲーム画面から顔上げてくれないし…。

『ないよ。何で？』

P「つわはすくんがAちゃんに会いたいんだって」

つわはすさんが私に会いたいと…。
マジか！？私も会いたいよ！

『会いたーい』

P「じゃあ約束しとくね」

ぴーちゃんののほほんとした雰囲気に流され私の喋り方ものほほんとする。
つーか本当ぴーちゃんかわいいな。

P「Aちゃん彼氏できたー？」

『ごふっ…』

私は飲んでいた綾鷹を危うく吹き出しそうになる。
まさかこのタイミングでそんなことを言われるとは…。

P「ごめん。そんなにデリケートな話題だった？」

『いやいや…ごめん。…実はね』

私はそこまで話して一度喋るのを止めた。
ぴーちゃんに言っていいのか？
キヨくんだっていろんな人にバラされたら嫌だろう。

P「どーしたの？」

『ごめん。なんでもない』

ぴーちゃんは一瞬こっちを疑い深い目で見てきたが、直ぐにいつもの笑顔になった。
私いつの間にかキヨくんのことばっかり考えてる…。

P「Aちゃんずっと彼氏欲しいって言ってたじゃん？その感じだとできたっぽいね」

そーいやそんな時もあったな。
周りの子みんな彼氏持ちで『私も彼氏欲しー』なんてぴーちゃんに愚痴ってたっけ。
でもぴーちゃん…私に彼氏はいない。

『私まだ孤独だよ』

P「そーなの！？じゃあ俺候補で」

はぁっ！？
私が戸惑っているのを見て、ぴーちゃんは笑っている。
ネタなのか？
どうかネタでありますように…。

P「ふふっ。Aちゃんかわいいな」

ぴーちゃんがそんなことを小声で言っていたことを私は知らない。

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