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「先輩、逃げましたね」

「はい?」

「戦う前にビビって逃げた弱虫」

「よく正面切って言えたな」




つい昨日の出来事に泣き出したいのを堪えながら、簡潔にまとめて話したらこの返事




佑亮くんは人懐っこいけど、割と失礼
でもそれに対するイライラを相殺するほどに人懐っこくて憎めない


...それでも、今のメンタルにこの発言は割とイライラするよ、福田佑亮







あえて仏頂面をする私をのぞき込みながら佑亮くんは言った




「先輩、まだ終わってないですよ」

「終わってないも何も拒否されたし...」

「好きじゃないからって?そんな風にはっきり振られてませんよね。海外行くからもう会えないって、そりゃあ当たり前じゃないですか〜友達でもないのにまた会うなんてナイよ」






...ぐうの音も出ない

海さんが私を好きでないかどうかなんて知るわけがない
まだ聞こうともしてなかったな






「僕ははっきり気持ちがないって言われたから。まだチャンスある先輩が羨ましいよ」



口を尖らせて呟く後輩を初めて頼もしく思えた





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設定タグ:超特急 , カイ , 小笠原海   
作品ジャンル:恋愛
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作者名:きぃた | 作成日時:2018年3月6日 11時

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