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side 潤
和は熱が下がって……すっかりヒマ。
でも保育園には行けないし外にも出れない。
何より智がいない。
「さとぉはぁ？」
『病院にお泊まりしてる』と言っても家の中を１人でうろうろしてる。
無意識に智を探しているのかな。
そんな和に父さんが
「智に会いに行くか？」
「いくぅ〜！」
「大丈夫なの？」
「先生に許可は貰ったよ。
マスクと消毒は必須だけどな」
それは当然だろう。
「智もある程度、熱が下がって食欲が出れば自宅療養でいいそうなんだがな。
熱は高いままだし食欲もない」
智の方が熱は上がりやすいし下がりにくい。
和は元気になったのにな。
でもまだ保育園には行けない。
熱が下がっても、それから２日間は登園できないんだ。
だから和は今、ヒマしてる。
なので和を連れて智の病院へ向かった。
４人部屋の左側奥の窓際。
子ども用の大人のより少し小さなベッドには高めの柵が四方を囲ってる。
その中にちょこんと眠る智。
点滴が痛々しい。
息が荒い………翔兄が言った通りだ。
まだ熱が下がらないんだな。
とっても辛そうだ………見てる俺らも辛い。
「さとぉ……かず、きたよぉ。
おめめぇ……あけてぇ」
和をベッドの上、智の横に下ろすと……智の頭を撫でながら訴えた。
「さとぉ〜」
何時もなら直ぐに眠そうにしながらも瞼が開くのに………開かない。
何度も何度も呼びかけるけど智は起きない。
「さとぉ〜、かずぅよぉ〜」
寂しくって……悲しくって……和の目から涙が、ほろほろ落ちて行く。
「さぁ〜とぉ〜」
零れ落ちた和の涙が智の少し細くなった頬に落ちる。
「さぁ〜とぉ〜、かぁずぅよぉ〜」
涙がポロポロ落ちると智の瞼がふるふると震え出した。
「さぁ〜とぉ〜」
和の涙声に反応するかのように……ゆっくりと瞼が開いた。
瞼が……薄らとだけど開いた智は和を見付けた。
その瞬間、瞼が少し大きく開いた。
そして何か言おうとしてる？
「……ぁ……ぅ……」
小さな小さな声。
ずっと寝てたから声が出にくいんだろう。
「さぁとぉ〜、かずぅ、きぃたぁよぉ〜」
智の小さな声は、ちゃんと和に届いたようだ。
「さぉとぉ〜、かぁずぅよぉ〜」
「……ん」
頷いた智は和に微笑んだ。
辛い筈なのに……泣いてる和のために微笑んだんだ。
その智の微笑みを見て和も、ほっとしたように笑う。
その笑みに涙も止まった。
「さとぉ、げんきぃねぇ。
お〜ちぃかえろぉねぇ」
「……ん」
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蒼羽(プロフ) - 青子さん» コメントいっつもありがとうございます♪ じんじたちは70代の設定です。母ちゃんと年の離れた兄がいる設定になってますので。だから、あんな話が出て来たんです。でも田舎のじんじたちは元気です。テレビ電話越し毎回、双子が元気パワーを送っている？ので。 (4月3日 16時) (
レス) id: f9ecf164e6 (このIDを非表示/違反報告)
青子(プロフ) - 蒼羽さん、いつも素敵なお話をありがとうございます。じんじとばんばと双子ちゃん達の画像、そりゃお兄ちゃん必死になるでしょうね。じんじ、ばんばは60代かな？まだまだ現役ですよね。後30年以上元気で頑張ってくれそうですね。続きを楽しみにしています。 (4月3日 6時) (レス) id: 1d7c82af4f (このIDを非表示/違反報告)
蒼羽(プロフ) - aracick5963さん» コメントありがとうございます♪ 何時かは誰もが考えなきゃならない事ですね。でもきっとお話の中には出て来ないと思います。一応ね、保育園卒園を区切りにする予定なんでね。じんじばんばには、それ以上に長生きしてもらいます。 (3月12日 12時) (レス) id: f9ecf164e6 (このIDを非表示/違反報告)
aracick5963(プロフ) - お父さんやさしい🥹。双子を餌にやけども🤣。でも身近な話題で考えちゃいますね。遠いから特にですね。田舎でのんびりもいいけど、心配もあるし。明日も楽しみにしてます。 (3月12日 1時) (レス) @page21 id: 4219fda75e (このIDを非表示/違反報告)
蒼羽(プロフ) - aracick5963さん» コメントありがとうございます♪ 旅行と言うか里帰り？母の実家ではありますが。普段、ビデオ通話しかしてない爺ちゃんたちに会いに行くだけです。特に観光はないです。島なんでね。年末年始寒いですしね。それなりに楽しんで貰う予定ですけど。 (3月6日 12時) (レス) id: f9ecf164e6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蒼羽
| 作成日時：2024年2月27日 2時
