14 ──── 私の光 ページ14
「お疲れ様です」
『…ああ、お疲れ様』
気がつけばラボにはいつの間にか一人になっていてメガネくんだけがやって来た。
「コーヒー飲みます？」というメガネくんにお願いとだけ呟いて、またパソコンに向き合った。
『この花ちゃんって子、最後に食べたとしたらカレーになるのかな。
でも普通カレーに海苔なんて入れる？
あと馬肉も』
「入れないですね」
どうぞ、と机に置かれたコーヒーの香りが鼻に広がる。
『それに死ぬ前にしては手が込んでる。
もし犯人が作ったものだとしたら、だけど』
「…食べたものってそんなに関係ありますか？」
『甘いねメガネくん、答えにたどり着くヒントなんてどこに転がってるか分からないでしょ』
パソコンを閉じてふと時計を見るともう九時を回っていて。
『もうこんな時間か、最近あんまり寝てないからなー』
「最近クマ出てますよね」
『え、うそ』
慌てて鏡をチェックすると目の下にくっきりと浮かぶ真っ黒のクマ。
『あ、そうだ。
前に言ってたよね、なんで中堂班なのにここに来ていいんですかって』
「あ、はい」
『中堂先生ってね誰も信用しないのね、たとえ仕事仲間であっても』
「そんな感じですよね」
『だから監視役みたいなものなの。
自分より面白い症例がそっちに行ってないのかっていうね』
とにかく症例数を気にする中堂先生だから、当たり前のことなんだろう。
それを分かってるからミコトも夕子ちゃんも何も言わずに私を受け入れてくれる。
「中堂さんって、どんな方なんですか」
『中堂先生は、
──────── 私の、光かな』
私の行く道を照らしてくれる、
そんな光 ────────
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あんず。 - 総コードじゃなくて、水の硬度じゃないですか？あと、亜州酸じゃなくて、亜硝酸だと思います。貯水地に含まれる成分なので (2018年1月28日 17時) (
レス) id: 7a53a4dd7e (このIDを非表示/違反報告)
杠(プロフ) - 今、アンナチュラルにどマりしているところ、の小説は嬉しいです！と少し気になったのです美澄ミコトではなく、三澄ミコトだと思います！！これからも楽しみにしています！！ (2018年1月28日 10時) (レス) id: 7c452d0c7b (このIDを非表示/違反報告)
佐伯(プロフ) - ポメさん» ありがとうございます！とっても嬉しいです（；_；）これからもよろしくお願いします！ (2018年1月25日 21時) (レス) id: b9ebf906a3 (このIDを非表示/違反報告)
佐伯(プロフ) - 若菜さん» コメントありがとうございます！すごく嬉しいです！この先も頑張りますのでぜひ楽しんで読んでください！！ (2018年1月25日 21時) (レス) id: b9ebf906a3 (このIDを非表示/違反報告)
ポメ - すごい文才だなぁ。凄いなぁ。面白いです∧∧ (2018年1月24日 0時) (レス) id: 4385b4fd2a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：佐伯
| 作成日時：2018年1月20日 0時
