93話 ページ43
京都校1年新田新は、自身の術式を釘崎に施したことと、それによって助かる可能性が0ではない事を伝える。
新「龍ヶ崎さん、俺の援護をお願いします」
『私はもう戦える呪力は残ってないです…私がおぶるので新田さんがお願いします』
新「っでも…」
『大丈夫です!毎日担いできたんで野薔薇くらいどおってことないです』
新「頼みます!」
真「君だけは、君だけは逃がさないよ!A!!」
虎「お前の相手は俺だ!!」
こうして2人はその場から離脱した。
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『……んっ、、、はっ!!ここは…硝子さんのとこ…?』
Aが目覚めた先は家入の所だった。患者衣を見に纏って腕には数カ所テープが貼ってあり、点滴をしていたことがわかる。
ゆっくり体を起こし、足を床につけ立ち上がろうとした途端、ガチャと扉が開いた。
『っめぐ……ちょ!』
扉から入ってきた伏黒に気付き名前を呼ぼうとするより先に、伏黒も起きたAに気づいて勢いよく飛びつく。
何日間か寝たままで力が入らないAは伏黒の重さに耐えきれずそのままベットに押し倒された。
伏「A、よかった…」
『私どのくらい寝てたの?』
伏「4日くらい…」
『そ、そんなに!?』
Aは釘崎を医療班の元に連れて行った後、直ぐに倒れ意識を手放した。目立った外傷はない為ただの呪力消耗とされ、安全の為高専に戻されたのだった。
『ちょっと…恵、そろそろ…』
伏「無理」
伏黒の重みに何処か懐かしさを感じるAはそういえば最後にこういう事されたのは1週間以上も前だっけ、と思い返す。あんなに気まずい雰囲気のままだったのにそれが嘘のように、今はただお互いの存在を確かめるように、伏黒はAに抱きつきAはその背中に触れる。
そして意を決して、あのさ…と口を開く。
『野薔薇…は?』
伏「………」
『っそっ、、、か』
無言の伏黒は更にギュッと腕に力を入れた。その行動に納得したAは、震える声を抑え伏黒の背中にしがみ付く。
伏「お前までいなくなると思って気が気じゃなかった。もうお前が傷付いてボロボロになるのも見たくねぇ。いっその事、寝てる間にどっか閉じ込めてしまおうとも思った…ッイテ」
家「そんな事させないよ。貴重な戦力だ。今は人が足りてないしね。あとこんな所でイチャつくな」
いつの間にか入ってきていた家入に持っていたバインダーで頭を叩かれた伏黒は渋々Aから離れる。
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作者名:かえさ | 作成日時:2021年1月9日 0時