86話 ページ36
男は呪具同士をぶつけ形を変え始めた。そして先端を鋭利に削ると、再び陀艮に襲いかかり何度も何度も何度も刺す。
すると領域は消えた
『1人で…祓ったの…?でも彼は…』
味方?それすらわからない…
すると一瞬でAの目の前に。気づいた時には乱雑に顎を掴まれ目線を上に向けられる。
『っ!め、恵…』
伏「ソイツに触んな」
目を見開きAが口にした伏黒の名前。それは助けを請う為ではなく、単純に目の前の男が伏黒に見えたから。
本能のままに戦い続ける殺戮人形。その牙は常に強者へと____
伏「は?」
伏黒は気づいた時には外に放り出されていた。
『恵!!』
漏「逝ったか…陀艮。後は任せろ」
『う、そ…』
漏「人間などに依らずとも我々の魂は廻る。さて……1人目」
『七っ!!』
いつのまにかA達の背後にいた漏瑚。そして七海に触れたその手から、凄まじい火力の炎を放出させた。
希「クソッ」
漏「2人目…」
『いや、、やめろ!!真希さん!!』
漏「3人目…」
『な、直毘人、さん』
漏「4人…っ!!」
『…っ!』
突如感じた忌々しい気配。これが宿儺のものだとすぐに気づいた2人。漏瑚は運が良かったな、と気配の方へ向かってしまいA1人が残された。
『……火を、火を消さなくちゃ…
雹零術式、
Aの術式により辺りが雪嵐で覆われ、火はすぐに鎮火された。だがピクリとも動かない3人の様子を見に行く事ができず、ただただ立ち尽くすAは沸々と漏瑚への怒り、憎しみ、殺意を募らせていく。
『絶対に……
そしてAも漏瑚が向かった宿儺の気配の方へ向かった。
漏「チッ、貴様ら指を何本喰わせた!!」
美「い、言わない!!」
菜「美々子!!」
漏「そうか、死ね」
呪詛師と戦って気絶していた虎杖の元に、双子の呪詛師、美々子と菜々子は虎杖に宿儺の指を喰わせていた。
そして漏瑚は2人に手をかざすと、先程と同様炎を放出した。
漏「起きろ、宿儺」
こうして取り出した10本の指を虎杖の口の中に1本1本入れて行った。
漏「…これで虎杖の中には最低でも15本の指が在る。っう"ぐ!!」
『悠仁に何した…悠仁に…触れるな』
漏瑚を見つけたAは容赦なく飛び膝蹴りを喰らわし吹っ飛ばす。そして虎杖に背を向け立ち尽くす。
そして少し離れた所には美々子と菜々子の姿がある。
漏「生きておったか」
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作者名:かえさ | 作成日時:2021年1月9日 0時