84話 ページ34
Aと陀艮、同時に出た拳と拳がぶつかり跳ね返る。そして次は足と足がぶつかり合う。
陀「そういうことか…先刻までは追い付けなかった早さに対応する今、力の付いた打撃、溶けた氷の海…呪力を全て
『そうだけど何?』
陀「貴様の呪力、尽きるまで相手をしてやろう」
『その前に祓っちゃうから…』
そして暫くAと陀艮の攻防が始まる。
希「チッ(アイツ海がもうちょい溶けて、術式出すタイミング狙ってやがるな…)」
陀「基礎的な呪力操作と体術でこのレベル…中々やるな。でも今私と出会ったのが運の尽き。これが数年後だったら危うかったな…」
『う"っ…ぐっ…』
Aは腹に蹴りを貰って前屈みになったところに、背中に打撃を受けまだ残る氷面に叩きつけられる。その衝撃で広範囲の氷面が割れ海へ沈む。
希「(クソッ!先に恵と合流しとくべきだった…)Aっ!!」
陀「オマエも海の源となれ…」
こうして滞空して印を結ぼうとした陀昆。
『…氷牙っ』
陀「今更この程度の術式…」
そう言い目の前に迫り来る沢山の氷柱を簡単に腕で払い除ければ、目の前にAが現れた。
陀「っ!目眩しかっ」
そのまま陀昆の腕にしがみつけば、反対方向に折り曲げて腕を引きちぎった。
陀「っあ"ぁぁあっ!この、程度…」
『っクソッ』
ボココッとすぐに腕を再生させれば2度目の阻止はない、と印を結ぼうとする。
陀艮の片腕を持ち海へ落下するAの目には、全てがスローモーションで映し出されていた。
希「A!!体制を立て直せ!今すぐ逃げろ!早く!!」
『…くっ』
そして印を結ぼうと手と手が重なる瞬間…
伏「領域展開 嵌合暗翳庭」
伏黒の領域が展開された。
伏「真希さん!!っA!!」
希「恵っ!!どいつもこいつも本当に…クソ生意気な後輩だよ…!!」
伏「あのタコがこの領域の主…」
陀「自ら領域に反応するとは…愚かな」
陀艮は新たに入って来た伏黒目掛け攻撃を繰り出すが、呪具を受け取った真希が反撃を繰り出す。そしてドドドッと音を鳴らし呪具は陀艮にめり込んで吹っ飛ばした。
希「大分Aにやられたな。もうヘトヘトじゃねぇか」
そして陀艮は必中効果が消えていることに気付く。
伏黒が領域を展開している今、陀艮と伏黒は領域の綱引きをしている状態。改めて必中効果を得る為には、まず伏黒の領域を潰さなければならない。
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作者名:かえさ | 作成日時:2021年1月9日 0時