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70話 ページ20

ムクッ体を起こす伏黒の体から、スルスルとAの腕が滑り落ちた。
周りのうるささでも、依然と目を覚ますことはなく虎杖と釘崎は更に声を上げた。



釘「A!!何で目を覚さないのよ!どーゆう事!」

虎「おい!約束したよな!?死なないって!!」

伏「だからうるせぇ。Aは寝てるだけだ。反転術式で俺に呪力使っちまって空っぽなんだよ」

虎釘「よかったーー」

釘「てか宿儺の指持って寝こけるなよ」

伏「何で指の事知ってんだよ」

釘「それ聞く余裕ある?」

伏「ねぇ」



こうして新田に連絡して指の件を伝える事にした皆。俺食おうか?と素っ頓狂な事を言い出す虎杖に、伏黒達は全力で止める。



釘「残飯処理じゃねぇんだよ」

伏「お前の指の許容量(キャパ)はハッキリわかってねぇんだ。食うな。でも俺はAをおぶって行くから、1番元気そうなお前が指を持ってろ。念を押すが食うなよ」

虎「犬並の理解力だと思われてるな…」



こうして伏黒が虎杖に指を渡そうとしたら、虎杖の手の平から宿儺の口が現れて、その指を飲み込まれてしまった。



伏釘「「食うなっつったろ!!」」

虎「え、俺ぇ!?コイツ…まじで!!今回もろくに働かねぇし!!」

新「クラァ!!お前らぁ!!」

虎「あ、新田さん」

釘「ブチギレてるわね…」

虎「じゃ、帰るか」



______2日後



伏「虎杖に共振の話はするなよ」

釘「…それって確定なの?」

伏「ほぼな」

『……』



今回の件、呪ってから殺すまでの時差があった理由は"共振"がきっかけだと推測する伏黒。虎杖が指を取り込んで呪力を解放(受肉)した事により、他の宿儺の指も、呪力を解放した。それで今回既に指を取り込んでいた呪霊は、呪っていた人達を呪殺し始めたと言うわけだ。



伏「だから…言うな」

釘「……言わねぇよ。レディーの気遣いナメんな」

『…うん』





_____________________








宿「お前のせいだ。お前が俺を取り込んだ。目覚めたんだよ切り分けた俺の魂達が。大勢の人間を助けるか、、ケヒッヒヒッ、、小僧!!お前がいるから人が死ぬ!!」

虎「おい、それ伏黒に言うなよ……言うなよ」






_____________________





"共振"を虎杖が知れば"自分のせいで人が死んだ"という自責の念を抱えてしまう。

"共振"を伏黒が知れば"自分が助けた人によって人が死ぬ"という自責の念を抱えてしまう。



お互いはお互いの持つ信条を傷付けてしまわないよう、そっと胸に秘めた。

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設定タグ:呪術廻戦 , 伏黒恵 , 宿儺   
作品ジャンル:恋愛
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作者名:かえさ | 作成日時:2021年1月9日 0時

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