69話 ページ19
菩薩像は兄を地面に叩きつけた。
兄「面白い。どうせ向こうへ行ったって指の寄主を相手にしていた奴は、無傷では済まない。ましてや死んでて寄主したやつが生き残ってるかも。
……そしたら弟も追ってる事だし、先に向こうのネズミちゃん達の所に行こうかしら。その後にたっぷり可愛がってあげる。フフッ」
『…っ、はぁはぁ、はぁ』
Aは着地してから伏黒の元に向かって走っていた。さっきの菩薩は呪力をある程度消費する為、のちの戦いに備えて今は呪力を少ししか使わず走っている状態だ。
『棘先輩を乗せながら走っていただけあって、前よりも体力、、ついた気がする』
そして着いた先で見たのは、黒い巨大な球。
『はぁはぁ、、もしかして…領域、展開…恵の?』
そこに触れようとした瞬間、領域展開は破られAの目の前には、前に少年院で出会った特級呪霊が聳え立っていた。
姿は同じでも前のより格上なのは、Aも直ぐに理解した。
『…っ』
特「アハッ♡」
Aは構えるがドスッという鈍い音と同時に、特級の胸部から玉犬の手が貫通して出てきた。胸部に埋め込まれた宿儺の指をしっかり握って引き抜けば、特級は倒れそのまま散り散りになってこの世から消えた。
伏「……疲れた」
『っ恵!』
伏「…A。これは、、現実か?それとも幻見てんのか…?」
膝から崩れ落ちる伏黒にAは駆け寄る。
『現実だよ!!恵1人であの特級倒したんだよ!勝ったんだよ!』
伏「そっ…か、現実で、良かっ、た。アイツらは…」
『今戦ってる…』
そして限界を超えている伏黒は嘔吐し、そのまま倒れ込んでしまった。
『恵!?直ぐに反転術式を…!!』
Aは伏黒に触れると、微かに残る呪力を自分の呪力と掛け合わせ、反転術式を成立させるが、Aの残っている呪力では止血と軽い切り傷を治す程度にしかならず、伏黒に注ぎ込んで呪力が尽きたAも、その場で倒れ気を失った。
暫くして、戦い終えた虎杖と釘崎が伏黒達の元へ戻ってきた。
そこで2人が目にしたのはAが伏黒に腕を回して倒れている光景。そしてピクリともしない2人にもしかして死んでいるのでは、、、という嫌な憶測が虎杖と釘崎にはよぎっていた。
虎釘「「ふ、伏黒…A?」龍ヶ崎?」ゴクリ…
伏「お、戻ったか。良かった無事で」
虎釘「「ビ…ビビったー!!!死んでんのかと思った!!!」」
伏「声量落としてくれ」
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作者名:かえさ | 作成日時:2021年1月9日 0時