俺がいる。【伏黒恵】2 (ページ17)

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67話ページ17

「あ"？なんだぁ？先客かぁ？」

全員「っ！！」

目の前に目的の呪霊が現れたのも束の間、後ろから違う呪霊が現れた。

虎「伏黒、コイツ別件だよな」

伏「……あぁ」

虎「じゃあお前らはそっち集中しろ。コイツは俺が祓う」

「なんだぁ？遊んでくれるのかぁ？」

虎杖は3人の場所を離れ二手に別れ、戦闘は開始された。

釘「芻霊呪法、共鳴り！」

『雹零術式、雹牙』

3人は地面から出てくる目の前の呪霊を攻撃しては穴に潜って逃げられ、そして違う所から出てきてはまた攻撃してを繰り返していた。

釘「モグラ叩きの要領でいいのよね？」

伏「あぁ、そのまま出口潰し続けてくれ。多分反撃はない」

『術式範囲が広い分、本体に攻撃能力がないってこと？』

伏「あくまで多分な」

不安材料であった術式範囲、被害者数、結界全てが本体に引き算として作用している。これはラッキーと言えるであろうが、問題はその後だ。虎杖と戦っている奴の方が厄介そうだ。

『っ野薔薇！』

伏「釘崎！！」

気づけば釘崎は何者かに腕を引っ張られ結界の外に出されそうになっていた。

釘「問題ない。アンタらはモグラを叩け」

ギリギリのところで釘崎の腕は掴めず、完全に外に出されてしまった。そして『恵！』と聞こえた声にコクッと頷けばAも釘崎の後を追い外へ出て行った。

「なんだぁ？兄者かぁ？？俺もっ」

虎「あ"ぁ！！逃げた？放っておいていいのか？」

伏「そのまま追え！釘崎とAもソイツも結界の外に出たんだ！予想以上に面倒くせぇのとバッティングしてるかもしんねぇ！！逆にこっちは想定よりずっと楽だ！1人で何とかなるから、Aと釘崎優先！！追え！！」

虎「やばくなったら伏黒も出てこいよ…！！」

こうして虎杖も結界の外に姿を消した。

釘「っ！触んな！！」

「女性でしたか、これは失礼」

釘「ゲッ」

『っ野薔薇！平気！？…ってコイツはいったい…』

Aと釘崎の前にはモヒカン頭に、裸にガーターベルトを身に付けたガタイの良い何か(・・)。

「我々兄弟に課せられたお遣い…その中に呪術師殺しは含まれてない…退けば見逃しますよ。お嬢さん達」

『お遣い…？』

「？てっきり同じお遣いかと。我々の目的は宿儺の指の回収」

釘「『！！』」

「失言。私が話した事は忘れてください」

そう言って、後ろ向きに進み出す何者かにAも釘崎も喰らいつく。

『お遣いは行かせない』