新しい人生 (ページ33)

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本音ページ33

石川side

試合が終わってからAの様子がおかしい
買い出しに行っても作り笑い

家に着くと何も言わずにご飯を作る
そのAの姿に寄り添うことは出来なかった

『出来たよ。』

石「うまそー。ハンバーグ久しぶりに食べる。」

『良かった。』

感情が棒読みで喜んでいるようには見えない。ふたりで食べてる時だって1人で黙々と食べてる。Aの顔を見るのが辛かった。

片付けると俺はAが風呂から上がるのを待った。

石「今日試合の時なんかあった？」

『別に何も無いよ。』

石「じゃあ、なんで暗かったの？初めてAが落ち込んでるの見るけど。」

『それは…』

石「隠してたら何も分からないよ。ゆっくりでいいから話して欲しい。」

『今日会場に入った時、日本人は私しか居なくて、イタリア人に変な目で見られて居ずらかった。ても私は、ずっと祐希のこと応援してた。』

『試合が終わって人が少なくなったら行こうと思って座ってた。そしたら、コートでファンサする祐希が楽しそうで心が苦しくなった。日本で絶対見ない光景だしどうしていいか分からなくなってた。隠しててごめん。』

石「ありがとう。話してくれて。俺こそ不安にさせてごめん。」

『祐希は謝る必要無い。私が単に嫉妬してただけだから。重い彼女って思われるのが嫌だった。』

石「そんな事思ってない。これからはなんでも話そう。隠し事は無し。」

『分かった。』

こうしてハグで約束を誓った。
またAを不安にさせてしまって反省。

明日にはAが帰国する。
一緒にいれる時間も残りわずかになった。