【REBORN!】調整役とやらに選ばれました (ページ10)

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リボーンの世界へページ10

目を開けると、Aはダイニングテーブルを前にしてそこそこ広いリビングに立っていた。

Aにとって見慣れた景色だった。違和感を言うならば、両親が使っていたものが消え、代わりの物が置かれていたり置かれていなかったりすることだろうか。

そして目の前のダイニングテーブルには緑がかった水色、いわゆるアイスグリーンの色をしたおしゃぶりがあった。横には布製の似たような色の袋が。

『聞こえているだろうか』

「うん、ばっちり聞こえてるよ。このおしゃぶりを袋の中に入れて首から下げてればいいんだよね」

『そうだ。その袋は特別製だから水に濡れても火に当たっても大丈夫だよ』

「ってことはお風呂に入れても大丈夫ってことですか？」

『そういうことだ』

なるほどと首を縦に何度か振りながらおしゃぶりを首に下げる。特に重いだとかそういうのは感じられなかった。

『この瞬間から君はおしゃぶりを外すことは出来ない』

「はい」

Aは袋に入っているおしゃぶりをそっと撫でた。

おしゃぶりがあったテーブルにはもうひとつ革で出来た物が置いてあった。

『それは警棒をしまうためのホルダーだな。腰に巻いてみるといいよ』

「わぁ、ぴったり」

『あとは地図かな。登校は明日からだが、出来ることなら並盛中がどこにあるかくらいは把握していると明日が楽かもしれないよ』

「そうですね。では少しだけ散歩してきます」

『うん。また何かあったら呼んでくれ』

神の声がなくなったのを感じてからAは薄手のカーディガンを羽織って外に出た。