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「なぁっ! あいつにわざと会わせたぁ!?」

「キケンな賭けだったけどな。打撲と擦り傷で済んだのはラッキーだったぞ。後でAに礼を言っとけ」


リボーンの言葉にツナは思わず言葉が詰まった。

あの場でもしAが応接室に来なければ、自分たちは打撲と擦り傷では済まなかっただろう。あのまま雲雀に滅多打ちにされていたはずだ。

でもAがツナたちを「友達」だと言ったから雲雀は見逃したのだ。


「A、大丈夫かな……」


先ほどの様子から二人が親しいことは読み取れたが、ツナはそれでも心配だった。雲雀は応接室に入っただけでトンファーで殴ってくるような男なのだから。

心配そうなツナにリボーンはフッと笑う。


「Aはヒバリが唯一気に入って群れることを許してる人間だからな。そんなに心配しなくても大丈夫だろ」

「えっ!?」

「わざわざ昼寝の度に呼び出してるくらいだからな」

「何で昼寝の時に呼び出すんだ?」

「Aの膝を枕に寝てるからだな」


リボーンのその言葉にツナだけではなく、山本も驚いた声と表情を見せる。

雲雀がAに恋愛感情を抱いているのかは現時点ではわからない。だがお気に入りであることは間違いない。


「そうなんだ。全然知らなかった……」

「オレも最近知ったからな」

「そっか」


それを聞き、ツナがほっと息を吐いた。

確かにリボーンが知ったのは最近のことだが、膝枕等のやり取り自体は前からしている。

でもそれをこの場では黙っていた方がよさそうだなとリボーンは心の中で思う。

ツナの中でAは特別だ。

互いに恋愛感情はミリも沸いていないが、リボーンが来る前にツナが1人自力で友達になれたことがツナの中で無意識に特別なものになっているのだ。

ツナをボンゴレの10代目ボスにするために超絶スパルタで鍛えているが、それはあくまでツナの許容ラインを越えないギリギリをリボーンは攻めている。

だからこそAはツナが惚れこんでいる京子よりも気を配らないといけない人物。そういう見立てをつけていた。

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作者名:うがつ | 作成日時:2022年9月18日 16時

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