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「竈門炭治郎」
「はい!」
この声は。この名前は。
善逸は正面を向いたまま目を見開いた。
今が入学式の最中でなかったら横を向いて彼の姿を見つけられるのに。
善逸の頭は嬉しさ五割、困惑七割でもうすでにキャパオーバーだった。
何とかこの混乱する頭を落ち着かせようと静かに深呼吸する。
そうして少しばかり冷静になった頭で考えた。
なぜ二人の苗字が同じなのか。
善逸は前世での二人の関係を思い出す。
「(――ああそうか! 結婚したから一緒の苗字になったのかな!)」
「(――……って、んなわけねえだろ! 二人ともまだ結婚できる歳じゃないし!)」
二人そろって同じ苗字。加えてかなり珍しい。
善逸の頭の中に一つの仮説が思い浮かんだ。が、ただの偶然だと自分に言い聞かせる。
そうでなければ、あまりにも残酷すぎるではないか。
他にもいくつか聞き覚えのある名前が呼ばれた気もするが、それすらも気にしていられないほど善逸の頭は真っ白になっていた。
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作者名:さぬやぎ | 作成日時:2020年4月13日 13時