私だけは ページ34
グランドライン とある島
「スモーカー准将！お疲れ様です！」
「今の海賊が5千万だと？ぬるい。軍の基準はどうなってんだ」
「スモーカーさん！手配書、ご覧になりましたか？麦わらの一味が…
「あの…たしぎ少尉…」
「誰に話しかけてんだ、バカ。メガネかけろ」
スモーカー准将率いる部隊は海賊討伐に明け暮れていた
それは軍に我を通す為にはもっと上の地位が必要で、その為には力を示しのしあがるしかないのだ
「エニエスロビーの1件で世界中が麦わらの一味に一目置き始めている。この俺の誇りにかけて"新世界"で奴らを叩き潰す…！！」
「っはい！！」
麦わらの一味との因縁を果たすためにスモーカーとたしぎは意気込んだ
帰港の準備見てきますとたしぎはその場を離れ、スモーカーは一味の手配書をしまうと電伝虫を取りだした
プルプルプル…
「…出ねェな。何やってんだ、あいつは」
何故かAの事が気になりかけてみるが、その日、繋がることはなかった
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「…なにこれ」
禁書に足を踏み入れ探し出した"ファミリア"の記録
手に取ったそれには、不自然な程に鬼神一族は世界政府を裏切り戦争を起こそうとした。という事ばかり書かれていた
だが1枚だけ載せられた写真は、夢で見たのと同じ
歴史的な街並みの中心に完成しない城がそびえ立っている
そしてそこに写る人間、いや、人型をした獣のような者は
先日見た自分の獣の腕と同じだった
ドクドクとまた脈打つ身体の奥深く
『鬼神の血を引き継ぐ者 …"約束の地"へ』
直接頭に響いた声はそう言い残し、それ以上は聞こえなくなったが彼らが伝えたいことが分かった気がした
ポケットの中で鳴る電伝虫の音は、どこか遠くで鳴っているようでAには聞こえていなかった
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「禁書へ行ったじゃと？」
「は、はい。地下に用があるのでそのついでに持っていくから、と…」
「…っA！」
いつものように出かけているのかと思っていたAは
行って欲しくなかった禁書へ行ったとの報告
地下へ向かう道から出てきたAを呼び止めるが、聞こえていないのかそのまま歩いていく
ガープはその後ろ姿を追いかけその腕を引いた
「…なに？」
「…A、大丈夫なんか…」
「なんで？私はただ資料を届けにいっただけだよ」
あぁきっと、皆、知らないんだ
鬼神の血は絶えていないって事を
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作者名：Ancop | 作成日時：2023年3月16日 15時
