もう引き返せない ページ15
昨晩、一心不乱に刀を振り続けて、仕舞いにはその場面をTボーン大佐に見られなぜか付き合います！と相手になられ3時間近くぶっ通しで打ち合った
さすがに疲れ切って部屋に戻るとシャワーを浴びようと服を脱いだが、もう眠気に勝てずそのままソファに沈んだ
そして翌朝
コンコン…
「入るぞ」
返事は無くてもスモーカーはいつも通りAの部屋に入る。昔からここには勝手に入るのが普通だったのでよく本部に来た時は主が居なくてもこの部屋で寛いでいた
「帰ってきたとは聞いたがまだ戻ってねェの…か…っ！？」
ソファの上には下着だけでブランケットを軽く被っただけのAが寝ていた
一瞬で状況を理解したスモーカーは目を逸らし口元に手を当てた
「(クソっ…さすがにこの状況はやべェだろ)」
目の前の彼女は自分の好きな女な訳で。
男としては有難い状況かもしれないがそんな事考えてる場合では無いと、とりあえず部屋を出ようとドアへ向かった
「ぅ"ぅん…」
「っ？！」
すると後ろでゴソゴソ音がして気付かれたかと固まるがまた静まり返る部屋
少し振り向いてみれば、さっきかろうじて掛かっていたブランケットが下に落ちている。という事は…と大きくため息をついてそれを拾い上げ、あまり見ないようにAに巻き付けた
「ったく…。無防備にも程があんだろ。この前我慢したばっかだぜ、俺ァ」
ベッドに移動させようとAを抱き上げる
そしてふと流れ落ちた髪から見えたのは、右肩にある何かの跡だった
ベッドに寝かしその跡をもう一度見る
それは少し薄れてはいたがしっかり噛み跡だった
スモーカーの中で何かが切れた音がした
「ん…寒っ…？て、スモーカーさっ…わっ！？」
目を覚ましたAの両手をベッドに押さえつけ馬乗りになるスモーカー
「ちょっ、えっ？スモーカーさん、どうし…
「こそこそ抜け出して何しに行ってんだお前は？あァ？…隙だらけだって忠告したよな！！」
「ぇ…あ、待っ…
「簡単に触られてんじゃねェよ」
嫉妬心がうずまいて、Aに怒りをぶつけれる立場では無いのを分かっているのに止まらない。
なにか言おうとしたAにスモーカーは深く口付けた
「(我慢…した意味ねェな)」
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作者名：Ancop | 作成日時：2023年3月16日 15時
