体育 ページ2
JUMP高校は絶望的な人員不足により、生徒の数に対して教師の数が圧倒的に少ない。
1-A担任、�睫據�1-B担任、伊野尾。
3-A担任、知念。3-B担任、有岡。
そして今合同で体育の授業を行っているのが2-A、2-B各担任の山田、中島。
「よし！今からみんなが大好きな持久走を始めるよ！
学校の周りを３周して、走り終わった人から戻っていいからな！」
キラキラの笑顔で生徒たちに呼びかける中島。
とても親しみやすい中島はJUMP高校の中でも山田と並ぶほどの人気を誇っている。
特に、身長差のあるイケメン二人が並ぶのが良いらしく、とある生徒たちからは『ゆとやましか勝たん！』、『ゆとやま尊い』などの声が絶えない。
「俺と中島先生で逆回りで走るからなー！変な裏道通ってサボんなよー！！」
それじゃあ位置につけー、とピストルを空に構える。
『はーい』
『山田先生めっちゃ目瞑ってる！かわいい！』
『え、俺も逆回りで走りたいんだけど』
『馬鹿、運動神経抜群のあの二人に追いつけるわけないでしょ、気持ちはわかるけど』
ざわざわし始めた生徒たちだったが、ピストルの音が鳴り響くと、誰からともなく走り始める。
最後尾の生徒が曲がり角を曲がったことを確認し、アキレス腱を伸ばしながら中島が山田に声をかける。
「じゃあ、いこ。やま。」
「..ば、今仕事中だろ。呼び方戻せって。」
「そういうやまこそ、敬語崩れてるよ？」
うるさい、行くぞ。と一人で走り出していく山田。
中島を置いていくかと思われたが、中島を待つようにペースを落とす。
「ふふっ、ありがとうございます。山田せーんせっ？」
「何がですか。」
〇〇こちら見学組、仕事モードが崩れた先生ら二人を目撃。
〇〇まじかよ最高。こちら最前列組も、先生発見。
〇〇待って、山田先生顔赤くね?
〇〇なにそれ知らない。誰か知ってる人は!?
〇〇こちら裏道でサボり組、中島先生が山田先生を口説いていた一部始終を目撃。内容報告は後ほど。
〇〇最高!!でもちゃんと走れよwwww
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作者名：しゅーた | 作成日時：2020年12月18日 16時
