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母親________今は離婚していて、家にはいない＿＿＿＿曰く、父親は昔から非常に学歴コンプレックスが強かったらしい。大学受験に失敗したことを、ずっと根に持っているというのだ。
自分の子供には、そんな思いをさせたくない＿＿＿＿＿＿私は、単なるエゴだと思うが＿＿＿＿＿＿という一心で、常に頂点に君臨することを辞さず、完璧であろうとする姿勢を、私に躾け続けてきた。
父親の期待……いや、執念に応えるために、私は必死に努力した。
「おとーさん！！見て、また100点取ったよ！」
「この程度の問題なら、当たり前の点数だろう。何をそんなに浮かれているんだ。勉強を続けなさい。」
父親が求めているのは、純然たる結果だけだ。決して、私自身のことを見てくれはしなかった。
虚しい、焼け付くような孤独がいつも私の胸に渦巻いていた。
実際、中学校までは、私は常に1番を取り続けていた。よく頑張っているなと褒められることもなかったが、面と向かってこっぴどく怒られることもなかった。
……彼と、出会うまでは。
*
「……豪炎寺修也だ。よろしく。」
高校に入学して初めて会話したのが、隣の席の彼だった。
噂に疎い私は知らなかったのだが、豪炎寺修也はサッカーの世界では相当な有名人らしく、炎の天才ストライカーとして名を馳せているとのことだった。
クールな性格と顔が整っていることも相まって、女の子達によく騒がれていた。
かくいう私も授業を隣で受けていて、真っ直ぐ前を見つめる凜々しい横顔に、思わずどきりとしたことがある。
……思えば、この時から既に私は、彼に惹かれていたのかもしれない。
「ッ……！！……2位……！！」
入学してすぐの新1年生に課せられる、通称「お迎えテスト」。手を抜いたつもりは無かった。全教科きちんと復習して、丁寧に勉強したつもりだった。確かに手応えがあった。
なのに、それなのに。
「豪炎寺ー！すげー！お前1位だってー！！」
「……分かったから、廊下で大声出すなよ。円堂」
「なんだよーほんとは嬉しいくせに！！」
この瞬間、私は悟ってしまった。もう二度と、戻れない＿＿＿＿＿＿ただ努力していれば、結果さえ残していれば、決して波風が立つことがなかった、あの平穏な日々には。
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チェレステ(プロフ) - 杳覇さん» 私も杳覇さんが大好きです〜〜〜！！（号泣）鬱陶しいなんてとんでもないです！これからも気が向いたら気軽にコメントしちゃってください！続編の方でもどうぞよろしくお願いします！(*´∀｀*) (2020年5月16日 18時) (
レス) id: 2dc5e30747 (このIDを非表示/違反報告)
杳覇(プロフ) - 豪炎寺くんが最初っから最後までカッコ良すぎる大好きですこのお話！！！ひえええ次回最終回！？ううっ…楽しみに待ってます(´；ω；`) 短期間で三度目のコメントすみません…！！鬱陶しくなったらいくらでも無視して下さって構いませんので！！チェレステさん大好きd(( (2020年5月14日 20時) (レス) id: 14ae3b839b (このIDを非表示/違反報告)
チェレステ(プロフ) - 杳覇さん» あああ二度もコメントをしてくださりありがとうございます！！とても励みになります(号泣)貴方様のような素敵な読者に楽しでもらえるような執筆を目指してこれからも頑張ります！！どうぞよろしくお願いします！！！ (2020年5月14日 11時) (レス) id: 2dc5e30747 (このIDを非表示/違反報告)
杳覇(プロフ) - ああああ豪炎寺くんすでに最高っ…！！すみません感情が昂ってしまい思わずコメントしてしまいました……！！続きが凄く楽しみです！！ずっと応援しています！！ (2020年5月12日 22時) (レス) id: 14ae3b839b (このIDを非表示/違反報告)
チェレステ(プロフ) - 杳覇さん» まだ見てくださっている方がいらっしゃったとは…！！！感謝感激です！！ありがとうございます更新頑張ります！！！ (2020年5月9日 10時) (レス) id: 2dc5e30747 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：チェレステ | 作成日時：2018年6月11日 21時
