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*
再び病室に戻ると、彼女の母親はもう既に居なかった。
"彼女"が寝ているベッドの脇まで来て、俺は口を開いた。
「...一つだけ、聞いてもいい？」
「...？うん。なに？」
「今までに、キスしたことある？」
彼女は黙ったまま首を横に振った。
俺は優しく言った。
「...本当に好きな人とやって、初めて、ファーストキスだからね。それ以外は全部、ノーカンだから。」
彼女の、緊張で張り詰めていた表情が緩む。
「ありがとう。野坂くんってほんとうに、優しいんだね。」
俺はふっと微笑んだ。
「............」
"彼女"の頬に、手を添える。
"キスをする"のは別に初めてじゃないのに__________鼓動はどんどん加速していく。
"さあ、お姫様。お目覚めの時間ですよ。私の口付けで、起こして差し上げましょう___________"
俺はそっと、彼女の唇に口付けた。
「...ん...っ」
柔らかい感触に、またどくりと心臓が大きく脈を打つ。
心をとろかすような甘美な心地に、俺は理性が吹っ飛びかけた。
「.........はっ！」
我に返って、ばっと部屋を見回す。
...居ない。
"幽霊の彼女"が消えていた。
「......どういうことだ...！？」
消えたということは、身体に戻ったはずなのに。
だけど、今目の前にいる彼女は、目を覚まさない。
俺はしばらくその場に呆然と立ち尽くした。
(......全部、夢...それとも幻...だったというのか？)
いいや、と俺は首を振った。
俺は彼女のあの声を、笑顔を、姿を...しっかりと聞いた。見た。感じた。
幻想なんかじゃない。彼女は確かに存在したのだ。
眠ったままのAちゃんの手を握る。
神様、どうか。
どうか、彼女を目覚めさせてください。
「.........また、来るよ。じゃあね、Aちゃん」
それだけ言って、俺は病室を後にした。
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チェレステ(プロフ) - 杳覇さん» 私も杳覇さんが大好きです〜〜〜！！（号泣）鬱陶しいなんてとんでもないです！これからも気が向いたら気軽にコメントしちゃってください！続編の方でもどうぞよろしくお願いします！(*´∀｀*) (2020年5月16日 18時) (
レス) id: 2dc5e30747 (このIDを非表示/違反報告)
杳覇(プロフ) - 豪炎寺くんが最初っから最後までカッコ良すぎる大好きですこのお話！！！ひえええ次回最終回！？ううっ…楽しみに待ってます(´；ω；`) 短期間で三度目のコメントすみません…！！鬱陶しくなったらいくらでも無視して下さって構いませんので！！チェレステさん大好きd(( (2020年5月14日 20時) (レス) id: 14ae3b839b (このIDを非表示/違反報告)
チェレステ(プロフ) - 杳覇さん» あああ二度もコメントをしてくださりありがとうございます！！とても励みになります(号泣)貴方様のような素敵な読者に楽しでもらえるような執筆を目指してこれからも頑張ります！！どうぞよろしくお願いします！！！ (2020年5月14日 11時) (レス) id: 2dc5e30747 (このIDを非表示/違反報告)
杳覇(プロフ) - ああああ豪炎寺くんすでに最高っ…！！すみません感情が昂ってしまい思わずコメントしてしまいました……！！続きが凄く楽しみです！！ずっと応援しています！！ (2020年5月12日 22時) (レス) id: 14ae3b839b (このIDを非表示/違反報告)
チェレステ(プロフ) - 杳覇さん» まだ見てくださっている方がいらっしゃったとは…！！！感謝感激です！！ありがとうございます更新頑張ります！！！ (2020年5月9日 10時) (レス) id: 2dc5e30747 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：チェレステ | 作成日時：2018年6月11日 21時
