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柊生side
どうするべきか。
行くべきか、行かないべきか。
行ってしまったら、今までしてきたことが無駄になるんじゃないかって、怖かった。
だって俺、お前らを遠ざけてたんだよ。
あんなに一緒にいたのに、解散したって友達なのに、一方的にお前らを切ったんだよ。
それを今さら都合良く一緒になんて、出来るわけない。
もうここまできたら意地だ。
意味の分からない、俺の勝手な意地だ。
嫌だって思いながら、俺の足はラーメン屋へむかっていた。
違う、ラーメン屋に向かってるんじゃない。
駅に向かってるんだ。
駅に向かう途中にラーメン屋があるってだけ。
ただの通り道なだけ。
…俺のこの複雑な気持ち、誰にも分かるわけない。
柊「…ほんとにいるよ」
ラーメン屋が見えてきたとき、店の前のベンチに縮こまって座ってる人がいた。
誰がどうみたって大智だ。
静かに通り過ぎようとも思ったけど、なんか大智がこっちをガン見してるからそういう訳にもいかなくなった。
俺を見つけると、おって顔をして思いっきり手を振ってきた。
そんな距離ないだろ。バカか。バカだわ。
大「おつかれー」
柊「うん、おつかれ」
大「ちゃんと来たね!」
柊「来ないと思った?」
大「ううん、来ると思ってた。なんだかんだ柊生だからね」
その意味は分からなかったけど嫌な気はしなくて、大智に引っ張られるようにしてラーメン屋に入った。
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ましゅまろ(プロフ) - トン助。さん» 初めまして!コメントありがとうございます!とても嬉しいお言葉ありがとうございます、励みになります!DISH//さんと共に、この作品も愛してくださると嬉しいです! (2020年9月14日 15時) (レス) id: de85c83aa4 (このIDを非表示/違反報告)
トン助。(プロフ) - 初めまして。DISH//が大好きで作品を探していたら、この作品に出会いました。文章力と表現力を活かした作品のクオリティに衝撃です。更新本当に楽しみにしています。頑張ってください(^^) (2020年9月3日 20時) (レス) id: 5008114d4b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ましゅまろ | 作成日時:2020年8月27日 22時