【BL オリジナル】間違えても愛 (ページ24)

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過ぎない過去ページ24

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不安と緊張と罪悪感が入り混じった気持ちで、加賀宮一輝は隣の学部の教室へ足を進めていた。

昨夜の件について、相川瀬成に謝罪をするため。

本当に最低なことをして申し訳なかった、体を傷つけてしまってはいないか...。

強い悔悛の念と共に、教室のドアの前まで来た。

また顔を合わせるのは非常に気まずい、だがそれを理由に逃げられるようなことではない。

「よしっ......」

ふっ...と息を吐いてドアに手をかけたその時、反対側からガラリとドアが開かれた。

「っ！」

瞬間、息が詰まりそうになった。

目の前に立っているのは、そう、相川本人だった。

突然近い距離に相川の姿を見て、体が少しこわばる。先程固めたはずの決心が少し揺らぎ、相川の目を上手く見れない。

「っなんで...」

少しかすれた絞り出すような声で、相川が驚嘆の声を漏らす。

思い切って相川の目を真正面から見据えた。

少し疲労が残ってはいたが、相変わらず美しく整った容姿。藍色を帯びたその目は、大きく見開かれ、目の前に現れた俺に非常に驚いているようだ。

「...悪かった...。」

慚愧の思いを込めて言葉を吐き出す。

「昨日は、ほんとに最低なことをした...。傷つけたと思うし、嫌な思いもさせた...。本当に、悪かった」

そう言って頭を下げた。

相川はじっと黙ったまま、ただその長いまつげに縁取られた目を伏せていた。

少しの間＿＿＿

そして妙に明るい声で相川は言った。

「気にしないでください。」

顔をあげると、相川はにこっと笑っていた。

「え...、いや、なに言って...」

「僕も一輝さんも、ただの遊びです。ちょっと刺激的な、その場限りの遊び。それで十分でしょう？あぁ、僕の身体は大丈夫です。一輝さん、上手だったから。」

一息でまくし立てるようにそう言った、表情は笑ったまま。

＿＿だがその目は俺を見ていなかった。

「学部も違うし、僕基本、午前中の講義は取らないんです。だから大学でもそんなに会わないでしょう。もう忘れてください、僕も忘れます。...では。」

「っおい！」

引き止める声を無視し、相川は俺の横をすり抜けて行ってしまった。

悲しい笑顔を浮かべたまま＿＿＿

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