♯ ページ34
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初めて飲んだお酒には遥輝くんがいた。初めて味わったタバコは遥輝くんのを貰って吸った。
『まっず！ なんでこんなもん吸えんの！？』
『お子ちゃまやな』
『5歳児に言われたくない』
『誰が5歳児や！』
私には決して合わなかった。でも思いに耽けりながら煙を紫煙を嗜む遥輝くんを吸い込まれるように見つめていた。彼が吸うタバコには魅力があった。
『恥ずいねんけど』
『遥輝くんがイケメンだから悪い。遥輝くんやないと見つめることもせえへん』
『特別やん』
ほんま可愛ええわ、と唇を押し付ける遥輝くんからほんのり香ばしい味がした。
わがままだけど寂しがり屋で1日1回の電話を忘れると寂しいやん、と朝に電話をかけてくる。細身の筋肉質、緩やかな関西弁に愛らしく明るい笑顔。会う度に抱きしめてくれる逞しい体。
今でも鮮明に覚えている。
「待って、Aちゃんの元彼って西川遥輝なの？」
「あれ。なんで遥輝くんって知ってんの？」
「さっきハルキくんって言ってたじゃん。日本ハムでハルキくんは西川遥輝しかおらんやん……」
やばすぎる、とざわくんが目を丸くする。
「西川遥輝ってこの前の日本シリーズでAが共演してた人じゃん！ 元彼だったの！？」
「実は……」
「ええ……、ちょっとなんで俺がAと結婚できたのか分からん……」
亮はなぜか頭を抱える。そりゃ別れていたんだから亮と付き合うし、遥輝くん以上に愛したのが亮だったから結婚したんだろ。
「でもなんで2回目も別れたの？」
「んー……、秘密」
これは、これだけは、私と遥輝くんの秘密にさせてほしい。2人で話し合って、沢山泣いて出した結論だった。
でも遥輝くんはきっと、私の心の中に遥輝くんがいないことを悟っていた。
「つまんねえの」
「まあ、色々あったんだよ」
あれから4年が経ったけど、あの恋を過去のものと落とし込めた事実に驚いている。別れを告げ、告げられたあの夏は人として、1人の社会人として、必要な過程だった。それが今の遥輝くんと私に繋がっている。
「お互い若かったんだよ」
失恋の悲しみは時間が解決してくれたように思う。本当に大切な人と付き合って結婚して、もうすぐ結婚式を行う。亮と再会する前の長い恋愛は私を輝かせた。これからも忘れない恋だ。
「この話は終わり！」
「えー」
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みゆし(プロフ) - 最近読ませて頂いてます！パスコードを教えて欲しいです🙇♀️これからも素敵なお話楽しみにしてます (2月11日 11時) (
レス) @page40 id: b2f1dffa53 (このIDを非表示/違反報告)
rioyamakawa(プロフ) - この小説の更新待っています！ (2019年12月14日 1時) (レス) id: faed70be53 (このIDを非表示/違反報告)
あおやなぎ(プロフ) - rioyamakawaさん» ありがとうございます(；；) これからも頑張ります〜！ (2019年7月23日 10時) (レス) id: c05e59e944 (このIDを非表示/違反報告)
rioyamakawa(プロフ) - この小説占ツクの中で1番好きです！！これからも更新楽しみにしています！！！ (2019年7月17日 11時) (レス) id: faed70be53 (このIDを非表示/違反報告)
あおやなぎ(プロフ) - たむさん» ありがとうございます(；；) これからも頑張ります！！！ (2019年6月30日 23時) (レス) id: c05e59e944 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あおやなぎ
| 作成日時：2019年6月27日 22時
