おめでた ページ11
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「俊光おめでとう！」
日付が変わった頃、そんな言葉とともに美味そうなケーキが出てきた。今日は俺の26回目の誕生日だ。
誕生日とはいえ、この歳になるとその喜びというのは薄らいでいく。学生の頃のようにバカ嬉しいとはならない。よく言えば大人になった。悪く言えばおっさんに近づきつつあるというか……
とはいえ、これまでを振り返って感慨にふけってしまうのは誕生日の性で。
「なーにを難しい顔しとるんよ」
「としくんらしくないよ」
「んあ？ いてっ！」
色々考えとったら、Aとりょうにデコピンをかまされた。4本分の長い指の威力が骨まで伝わる。
「お前らいじめんじゃねえ！」
「どこがよ。ボケーッしとる方が悪い」
「Aの言う通り」
ねーっ、と微笑み合う2人は今もまだ夫婦という感じはせず、まだまだカップル気分が抜けていないように見える。
「てかAは寝なくて大丈夫？」
「だーいじょーぶ」
「寝た方がいいんじゃない？」
「いや。せっかくとしくん来とるもん。もっとお話したい」
「じゃあ1時には寝るよ」
「はーい」
いや、親と子にも見えるな。眠そうなAを上手にあやせるあたり、さすがりょうだと思う。
「あーあ、亮も俊光も26になっちゃったね」
「もうおっさんだ」
「イケメンが何を言うだ」
「亮がおじさんだったら私おばさんなんやけど」
「ふざけんなよその顔でよ！」
えー、と戸惑っているのか面白がっているのか、亮はいつものように飄々として笑っていた。
「でさ、何で俺は呼び出された？」
「あ、うん、誕生日祝いたかったのと、俊光に最初に報告したいことがあるの」
そう言ってAのお腹にそっと手を添える亮。いくら馬鹿な俺でもその意味は察せるもので。
「え、まじで……？」
「まだ病院には行ってないんだけどほぼ確定なもんで」
「来週には確定してるはず！」
すごいことを聞いてしまった。中学の時に両想いで、東海オンエアになってからも簡単に両想いになりやがった2人だった。なかなかくっつこうとせずに周りをモヤモヤさせた。でも付き合ってからは驚くほどにスムーズに事を進めている。
「お、お前らあ……っ」
「え、何でとしくんが泣くの！？」
亮が俺の頭を撫でる。親友のおめでた、嬉しくねえわけねえがや……っ！
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みゆし(プロフ) - 最近読ませて頂いてます！パスコードを教えて欲しいです🙇♀️これからも素敵なお話楽しみにしてます (2月11日 11時) (
レス) @page40 id: b2f1dffa53 (このIDを非表示/違反報告)
rioyamakawa(プロフ) - この小説の更新待っています！ (2019年12月14日 1時) (レス) id: faed70be53 (このIDを非表示/違反報告)
あおやなぎ(プロフ) - rioyamakawaさん» ありがとうございます(；；) これからも頑張ります〜！ (2019年7月23日 10時) (レス) id: c05e59e944 (このIDを非表示/違反報告)
rioyamakawa(プロフ) - この小説占ツクの中で1番好きです！！これからも更新楽しみにしています！！！ (2019年7月17日 11時) (レス) id: faed70be53 (このIDを非表示/違反報告)
あおやなぎ(プロフ) - たむさん» ありがとうございます(；；) これからも頑張ります！！！ (2019年6月30日 23時) (レス) id: c05e59e944 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あおやなぎ
| 作成日時：2019年6月27日 22時
