JUMP短篇集（JUMP×JUMP）5

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…


伊野尾が風呂に入ってるあいだにゴソゴソと準備を始めた。惣菜をテーブルに並べて、アイツの誕生日のワインを出して。

ネットで買っておいた
【HAPPY BIRTHDAY】
の風船をペタペタと壁に貼り付けて
あいつのメンカラの風船もたくさん転がして

やっと出た俺たちのアクスタ並べて、ぷぅ達も出してきて、ファンの子達がやってくれるようにセッティングしてみた。

ケーキのクリームの色は薄い青。
これもSNSとかで流行ってるタイプのもの。


俺にしちゃあ頑張った。
けっこう頑張った。
喜んでくれるかな。




「ふぃ〜。あっちぃー…って？？なにこれ！！」

風呂上がりの伊野尾が声をあげる。

「なになに？凄い！薮がやってくれたの？？」

「俺以外誰がいんだよ」

「わー！嬉しい嬉しいー！今日、ロケでもおめでとうしてもらったけど！100倍うれしいーー」


……ん？なんか余計な文章が入ってなかったか？


「わー！なにこれー！ワイン！すごーい！」

ま、いいか。本人が大喜びしてるし。


「座ろうぜ」

「うん、あ、待って」

ん？なんだ？と思って振り向いたら

むにゅっていう感触が自分の唇に……


「え？」

「えへへ。ありがと///」


だーーーっ！！なんだこいつ！
可愛いじゃねぇかっ！！
朝のイライラが吹っ飛ぶ！



「やぶぅ？」

は！やべぇ、意識が飛んでた。


「さ、さぁ食おうぜ。あ、その前にロウソクに火をつけなきゃな」

「うん！あ、31のロウソクもメンカラだ」

「おうよ。HAPPYBIRTHDAYのロウソクは俺のメンカラな(笑)」

「うふふ、嬉しいっ！ケーキの上でも薮と一緒」


うっ！なんだその笑顔は！！
なんだその言い方は！！
可愛いじゃねぇかっ←２回目



くそっ！だめだ、もうっ！

「伊野尾っ！！！」

「ほぇぇ？？？」






ごめんなさい……
理性が持ちませんでした。

ケーキも、料理も、ワインも……
そんなのよりもなによりも

俺が伊野尾を食っちゃいました。



「ふぇぇん…腰、いたいぃーー。お腹すいたー」

「ごめん。いまからお世話させていただきます！」

「んもー。アーンして食べさせてね」


ぐはっ！！コテンと首傾げて言う仕草は俺を昇天させた。


「え？？やぶ？やぶ？？？ごはんー！！」

おい、俺よりメシの心配かよ。
気力で復活してちゃんとアーンして食べさせたよ！
撮影会もしたよ！

後日、写真はJUMPのグループラインに送っておいた。

【宏太にしてはまぁまぁだね】
と、冷たい返事が侑李から返ってきたけど。



終

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