JUMP短篇集（JUMP×JUMP）5

あなた色に染まりたい １ ybhk ページ43

…

「これ〜」

「ん？なにこれ？」


配信ライブの打ち合わせが終わっていのちゃんがいきなりなんか渡してきた。



「ほらぁ〜、割っちゃったって言ってたじゃん。だから代わりのもの」

「あぁーー、ごめん。ありがと」

「まったくさぁ〜。アレ、結構いい奴だったのよォ〜」

「ホントごめんっ！」

「……割ったのほんとは薮だろ？」

「あー」

「どうせ俺から送った事にヤキモチ焼いてなんだろ？」

「はは……」

「まあ、いつまでも仲良しでいいわねぇ」


ニヤニヤしてる伊野ちゃんとボケボケと廊下を歩いてると言われた衝撃の次の言葉。

「そういや最近、ヒルナンの衣装、緑系多くね？」

「そんなこと、ない。と、おも、ぅ」

「ふふ、知ってんだかんな」

「な、なにを」

「ヤブを意識してんだろ？ヤブに抱かれてるみたいで
うれしいんだろ…ってぇっ！！殴んなよ！」

「い、いのちゃんがっ！変なこと言うからっ！」

「事実じゃあんん！照れんなよぉ〜！」


ぅぅーー
もうっ！ばかっ！


「まぁまぁまぁ。いいじゃあないかぁ。
おれも紫のパンツ履いてるし〜」


へ？


「みるぅ？？」

「ば、ばかじゃーないの！！」

「ふへへへ」



おつかれっ！またあした！って言った伊野ちゃんの先には、紫のパンツの主が待ってて、イチャコラしながら帰ってった。

お前こそ相変わらず仲良しじゃんよ。
まったくなあ。





やっと決まった配信ライブ。
いろいろ皆で考えて考えて……



年末にライブします！ってファンのみんなに伝えることができた時、ほんとに泣きそうで……
あそこじゃ泣けない！って我慢してたんだよね。


もうちょっと待ったら、収容人数減らしたら、お客さん入れてライブ出来るかも！って思って。

俺らも生でファンのみんなに会いたかったけど。

二転三転しながら案を出して。


グッズ作って、ポスターやフォトセット、うちわの撮影して、


だけどやっぱり……お客さんの安全面を考えると……いまはまだ配信で…ってことになって。


でも！
それでもライブ出来るんだし！
最高のものにしたいもんな。


頑張んなきゃ！

でも、その頑張りには……
やっぱり
必要なものがあるっちゃ。

伊野ちゃんの言ったこと
実は間違ってはないんだよねぇ。



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